2008年09月01日

切れてしまった気持ちの糸

このブログはあくまでゲイブログです。ですから医療ネタはあまり記事にしてきませんでした。
しかし,あらためて福島県大野病院事件を振り返ると,いま,日本の医療現場で何が起きているのか,医療者である自分なりに情報発信していくことが必要と思い,今後は折を見てこの話題も扱っていこうと考えた次第です。


さて,本題。

「医療崩壊」この言葉が使われるようになって暫くたちます。
医療崩壊の原因はそれこそさまざまですが,そのひとつに挙げられるのが「病院勤務医の疲弊」です。

身近な例で恐縮ですが,人口10万対の医師数が常にワースト5以内である,とある地方大学出身の僕。その同期で同じ診療科に進んだのは4人いました。
「レジデント」と言われた研修医時代,大学病院勤務時代は一緒に飲みに行ったり,仲良くやってきた仲間たちですが,6年のレジデント終了後は,大学院に進学する者,関連病院に就職する者など,同門でありながらも違う道を進んでいくうちに,少しずつ疎遠になってきていました。

卒後15年経って,彼らは何をやっているのか?

夏休み中に友人から聞いた情報によると,
ひとりは,当直がきつくて常勤医を辞め,「アルバイト医師」生活をしています。
ひとりは,体調を崩し療養休暇を取っている状態。
ひとりは,医局人事に不満を持ち,自分で新たな就職先を確保し逃散しました←僕のことです…(;´∀`)
そして今でも出身大学の人事で動いて地元の病院で勤務しているのは一人だけ。

常勤勤務医をやっているのはなんと半数,さらに地元に残っているのはたったひとり,25%。おまけに全員独身(ひとりはまあ…あれですが)。

このような状態になったのもここ1年以内の話。
出身大学の診療科にお願いしても,「人がいない」の理由で応援は呼んでもらえず,異動もかなわず…。その中で自分は医局を見捨て,ある者は常勤医の身分を捨て,ある者は体調を崩してしまう…卒後15年と言えば内科医としても中堅でばりばり働いている年代ですよ。そんな彼らが病院からいなくなることのダメージというのは大きいです。しかし彼らの状態を見れば,いかに勤務医の疲弊が進んでいるのか,分かっていただけるような状態ではないかと思います。

新臨床研修制度が医師不足と医局の人材派遣体制を壊したことは間違いないと思いますが,医局人事自体もそれに対して有効な手立てを打てなかったことがこのような結果を生み出したことになっていると思います。

医師という職業は「マゾ」的なところがあって,辛い状態が続いても「そこに困っている患者がいる限り」使命感で頑張ってしまうものなんです。なかには「何もそこまで自分を追い込まなくても」と思うほど,毎晩遅くまで仕事をしている頑張り屋もいました。僕は「屈折マゾ」と呼んでましたが(笑)

たとえば,夜中に吐血で呼ばれても,自分が出血を止めなければ患者さんは亡くなってしまうのだから。その使命感と仕事に対するプライドで,きつい状態も頑張れるんです。しかし…さすがに最近の状況はそんな使命感やプライドもずたずたにされてしまうほど過酷です。
僕ですら,前の病院では1日10〜12時間勤務は当たり前,おまけに片道50kmを超える距離をクルマ通勤してたんですから…良く事故起こさなかったもんだと今でも思います。

そんな使命感やプライドは,患者さんや家族からの感謝の気持ちなどでなんとかバランスがとれてきたのです。しかし最近の現状はきつい。やはり一部の心ない被医療者からの暴言とも取れる物言いや要求。そして医療者の側にもかかわらず現状の無理解や,病院トップが明確な経営ビジョン不足,医局も自分を守ってくれない…などなど。
モチベーションは下がる一方。ある臨界点を超えてしまえば,気持ちの糸が切れてしまいます。

切れてしまった気持ちの糸は,そう簡単にはよりを戻すことはできないのです。
それならば,いっそ自分から現状を変えるしかない。

そして僕は,医局を見限る形で自分から今の病院へ異動したのです。
幸いにして,僕は今の病院では,自分の専門性や考えを理解していただくことができ,しっかり休暇もいただける環境になったことで,モチベーションをある程度取り戻すことが可能でした。ようやく息を吹き返すことができたのです。
それでも当直はやりたくないし,今の病院でも問題は山積していますが,以前よりは人間らしく生活できるようになりました。

医者も人間です。生活にある程度余裕がなければ,モチベーションも体力も維持できません。



なんとこの記事を書いている最中に「福田総理辞任」のニュースが…なんかタイミングが合いすぎて怖いぐらい…(;´∀`)
好意的に解釈するなら,福田総理も気持ちの糸が切れてしまったのでしょう…。



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posted by うぱっぴ at 23:05| Comment(2) | TrackBack(0) | 病院・診療・医療の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月11日

患者さんあっての

病院を移る決断をしてから,もう2か月半が経ち,今の病院での仕事もあと2か月を切りました。

数か月に1度しか外来に来られない患者さんもいるので,さすがにそろそろ転勤の告知をしなくてはならない時期。

というわけで,今月から少しずつ転勤のお話しをしてるところ。
僕の後任もすぐには来ないことが決定しているので,今の病院での治療が必要な方は除いて,近所の開業医さんへの紹介,ないしは同じ病院の別な医師の外来へかかることを決めてもらっているところです。

異動の話をすると,
「先生の後を追いかけてゆきます!」という方や,
「話しやすくていい先生だったのに,残念。」と転勤を残念がって下さる方もいらっしゃいました。

ホント,医者冥利に尽きる話です。

多忙な外来だと,ゆっくり話を聞く時間も十分には取れないのに,こんなにも医者としての僕を評価して下さる方々に感謝感謝です。


やっぱり,患者さんたちに感謝されることが,僕たちの医療者の原動力。
こちらもまた期待に応えるためにも「頑張らなくては」と言う気持ちになるものです。



いくらプライベートで辛かったり,ふさぎ込むようなことがあっても,プロとしてきちっと仕事はこなさなくてはね。



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2007年10月23日

臨終に接して

今日は早朝から病院からの呼び出しがありました.

昨夜から具合の悪かった患者さんの呼吸が止まったとのこと.
積極的な治療は望まれず,苦痛除去の緩和医療という方針だったので,延命処置は行わず.病院到着後,家族に見守られる中,ご臨終の宣告をしました.

お体をきれいにしてお見送り.そのお見送りがまさに終わったところで,その患者さんについて実習をしていた看護学生くんが登場.突然,自分の受け持ち患者さんが亡くなったことで,彼も動揺している様子.

「残念,最後のお見送りはできなかったね.」と心の中でつぶやいていると,患者さんのご家族(近所の学校の教頭先生らしいです)が
「○○くんにもお世話になったね.ありがとう」
「この気持ちを忘れないで,頑張って欲しい」と彼に言ってくれました.

その言葉を言われたとたん,彼は泣き出してしまいました.

看護学生の女の子が,ご臨終に立ち会って泣いてしまったことはこれまでにも経験したことはあるけど,男の子では初めてかな.

「泣くのが悪い」と言っているんじゃないですよ.むしろその逆です.

人の「死」に立ち会って(今回は立ち会い損ねたけど),それも身内ではなく他人の「死」.そのことが悲しく,泣いてしまうぐらい,ちゃんとした感性を持っている子なんだな,と思いました.

この子もなかなかかわいいところがあるな,なんて.ちょっぴりホロッと来たり.


親殺しとか,いじめとか「キレる若者」たちが社会問題化しています.
確かに,感情表現が下手だったり,変に外面ばかりを取り繕おうとする子が多い中,人が死ぬこと,それも身内ではなく他人の死ぬことに対して「泣ける」だけの感性がある子もちゃんといるんだということに安心しました.

当たり前と言えば当たり前なんだけど,それが最近は当たり前ではなくなってきている気がするから.

われわれ医療関係者も,日々の忙しさにかまけ,ともするとそんな当たり前な感性すら鈍ってしまうときもある.やはり人と人との交わる職場だけに,そういうときに限ってちょっとした態度が誤解を生んでトラブルになることもある.

そんなことにならないよう,常に気をつけているつもりでも,やっぱり,研修医や看護学生さんたちに気づかされることも意外にあるんです.

若い子たちの感性が刺激になって,僕らもさらに頑張れることって結構あるんですよ.

ぜひ,その看護学生君には立派に成長して,人の痛みの分かる看護師になって欲しいなと思います.


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posted by うぱっぴ at 19:26| Comment(3) | TrackBack(0) | 病院・診療・医療の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月27日

決断

突然ですが,現勤務先の病院を今年いっぱいで辞職することを決断しました.
来年からは地元東京の病院で働くことになります.

今日,院長に正式に辞職の話をしてきたところです.そして,次の就職先である,地元の総合病院にも連絡をしました.
書類上の手続きはこれからですが,これでもう後戻りはできません.


以前から拙ブログの読者の方々はよくご存じだとは思いますが,以前から何回も書いている今の勤務先への不満.多少は改善してきたとは言え,まだまだ仕事がしやすいと言えるような環境ではないのが現状.ずっと不満がくすぶってました.


今年の初春のこと.父親に
「地元の総合病院は雇ってくれないかな? 医師会で院長先生にお会いしたら聞いてみて.」
と冗談交じりに話したのがきっかけでした.今以上に不満が溜まっていた時期だったんですね…その頃は.
その後,父親に
「大歓迎だって言ってたよ.」と言われたけれど,医師会の付き合いもあるからたぶん社交辞令だろうな,と受け流していたんですが…

半分忘れかけていた初夏の頃,
「相手先の総合病院より例の話はどうなったのかって.まずは履歴書を送って欲しいと言われているんだ.」と父親から電話.
むしろこちらがびっくりしたぐらい.

そして履歴書を送ったところ,
「ぜひお会いしたい.」と言われ,7月には面接を受けることに….

今の病院での不満も正直に伝えたから,そんなに好印象なわけないだろう,と思ったのに,
「一日でも早く当院に来て欲しい.」と熱烈なラブコール(^^ゞ

「前向きに検討していますので,返事はしばらくお待ち下さい」と言うのが精一杯…(^^ゞ
どうやら向こうにも内科医が不足気味という事情があったらしいけど.

昨年,どんでん返しで留任が決まった大学の医局の人事にも強い不信感を抱いていたので,そこまで言われてしまうと動物占い「さる」の僕は当然「その気」になっちゃいますよ(^^ゞ

でも,いろいろ考えました.
東京を離れて20年,仕事の仲間以外にも,この地でいろいろ知己を得,年上,年下にかかわらず,いろんな仲間ができました.中にはこの地での開業を望んでくれる方までいました.

僕にだって20年も暮らしていればそれなりにこの地に愛着もできました.
それでも,考えれば考えるほど,実家のある東京に戻りたいっていう気持ちがだんだんと強くなってきました.

医局の人事に乗っかって県内を転々としていくような,人に半分決められたような人生を歩むよりも,自分の決断で人生の方向付けをしたかったから,と言うのがひとつの理由.
さらにはゲイである自分がより自分らしく生きるためにも,東京で暮らしたい,と言う思いが強くなったからというのが二つ目の理由.たとえ,実家が近くなるというリスク(?)があったとしても,ね.

ホント,どこに人生の転機が転がっているか,分からないモンですね.

今のこの地だって,東京からそう遠いわけじゃない.
飲み仲間と一緒に飲むのも,できるはず.お気に入りのビアハウスだって,割烹だって,月に1度くらいは,飲みに来られる距離だし,ね.




と言うことで,(おそらく)今年の年末から20年ぶりに東京都民に戻ります.都下ですけどね(;´∀`)

これからの数か月,いろいろ忙しくなりそうです.

そこら辺の話は,またの機会に.


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2007年07月12日

院内コンビニの功罪!?

ウチの病院にコンビニが開店して10日目.
それ以来,昼食はすべてコンビニで調達,食堂では食べていません.
忙しい時の朝食や,帰りが遅くなってしまった時の夕食を調達してしまうことも…おかげでグッズプレゼントのポイントがすごい勢いで貯まっています←ちょっと依存しすぎかも(;´∀`)

だって,食堂のメニューは相変わらず変わり映えしないし,営業時間も3時半まで.一方,院内コンビニはさすが弁当類に力を入れてるって言うだけあって,ロードサイドの店舗よりもお弁当の種類も多く,いろいろ選べるのが(・∀・)イイ!.

午後10時まで営業してくれることで,当直やオンコールの時もうれしい存在.これまでは午後3時までしか営業してない売店か,午後9時までに注文すれば何とか出前してくれる,体育会系学生御用達ちっくな特盛り定食屋さんしか選択枝がなかったんです.検食で物足りなかったり,オンコール対応の食事調達には便利ですよね.

あと,院内コンビニが入ったことで,外の「一般社会」とのつながりができたみたいでうれしい,と言った意見もありました.確かに,入院患者さんにしても,職員にしても,入ってしまったら院内で全部完結してしまうと,入院(勤務時間)中は隔絶されるわけですからね.

いいことずくめのようで,喜んでばかりもいられないんですよね.
たとえば,便利になった分,間食が増えちゃう(;´∀`)
今までだと夕方検査や外来が終わって,ひと息付きたい時になると,従来の売店ではほとんど品物がなかった.選択の余地がない分,ブレーキがかかってたけど,今度はコンビニでいろいろそろってるし…,からあげクンの揚げたての匂いなんてかいじゃうと,つい買ってしまったり…(;´∀`)

まだ体重には反映されてないけど,このままじゃあまた太ってしまうかも(゚д゚)マズー
一応,弁当買う時なんかは,カロリー表示を見るし,必ずサラダなどサイドメニューで野菜も取ったりとバランスも考えてるんですけどね(;^_^A .

それに,やっぱりコンビニでの昼食だとどうしても割高かな.
食堂だととりあえずワンコイン(500円)で大概のものは食べられたから.
コンビニだとサラダなどのサイドメニューを入れると,どうしても600〜700円はかかっちゃうもの.

まあ,なんだかんだ言っても,選択枝が増えたことは喜ばしいし,今後も使っていくでしょう.食事時にちょっぴり,潤いが感じられますからね.


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2007年07月03日

病院内コンビニ開店

今日,ウチの病院にコンビニ,ロー○ンが開店しました.

病院の売店というと,狭い,品揃えが少ない,営業時間が短いなどの理由でどうしても敬遠されがちでしたが,ウチの病院では,病院内で食料調達をするとなると,生協の経営する病院食堂と売店,近くの食堂の出前ぐらいしかなく,当直で忙しいと食事を確保することができない研修医もいました.
コンビニ営業時間は午前7時〜午後10時.品揃えもほぼ普通のコンビニ並み.これまでの売店は営業時間だけでも平日午前8時45分〜午後7時,土日祝日午前9時〜午後3時.営業時間ひとつ比べても雲泥の差です.

もちろん,長く勤めているスタッフにしても,同じメニューのローテーションを延々繰り返している食堂や,極端に品揃えの少なくて営業時間も短い,接客もなってない(生協だからやっぱり接客も公務員風味?)売店にはうんざりしていたので,開設が発表されてからの約半年は心待ちにしていた人も多いはず.

さっそく,僕も今日のお昼は冷やし麺とからあげクンを買って食べました.ついでにポイントカードも申し込んじゃいました.便利なんでついついよって余計なモノ買っちゃいそうなのが怖いです(笑)


ところで,病院内のコンビニ出店について調べてみると…初出店は2000年5月,石川県七尾市の病院が最初のようです.さらに2005年9月11日の読売新聞の記事によると,2005年9月現在で,大手コンビニ5社50店舗が展開している,とありますから,今年あたりはもっと増えているでしょうね.

生協の売店もただ手をこまねいてるわけではなく,飲み物を今までより安くしたり,平日の営業時間を1時間延長(以前は午後6時閉店)したりはしてるんですが,さらに営業努力をするのか,それともさっさと諦めるのか…今後の展開が見モノです.


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2007年05月28日

これでも余るというの?

今朝の毎日新聞の記事ですが…
<医師人口比>日本、20年に最下位へ OECD30カ国中

 人口1000人当たりの日本の医師数が、2020年には経済協力開発機構(OECD)加盟30カ国中最下位に転落する恐れがあることが、近藤克則・日本福祉大教授(社会疫学)の試算で分かった。より下位の韓国など3カ国の増加率が日本を大きく上回るためだ。日本各地で深刻化する医師不足について、国は「医師の地域偏在が原因で、全体としては足りている」との姿勢だが、国際水準から懸け離れた医師数の少なさが浮かんだ。
 OECDによると、診療に従事する03年の日本の医師数(診療医師数)は人口1000人あたり2人。OECD平均の2.9人に遠く及ばず、加盟国中27位の少なさで、▽韓国1.6人▽メキシコ1.5人▽トルコ1.4人――の3カ国を上回っているにすぎない。
 一方、診療医師数の年平均増加率(90〜03年)はメキシコ3.2%、トルコ3.5%、韓国は5.5%に達する。日本は1.26%と大幅に低く、OECD各国中でも最低レベルにとどまる。各国とも医療の高度化や高齢化に対応して医師数を伸ばしているが、日本は「医師が過剰になる」として、養成数を抑制する政策を続けているためだ。
 近藤教授は、現状の増加率が続くと仮定し、人口1000人あたりの診療医師数の変化を試算した。09年に韓国に抜かれ、19年にメキシコ、20年にはトルコにも抜かれるとの結果になった。30年には韓国6.79人、メキシコ3.51人、トルコ3.54人になるが、日本は2.80人で、20年以上たっても現在のOECD平均にすら届かない。
 近藤教授は「OECDは『医療費を低く抑えると、医療の質の低下を招き、人材確保も困難になる』と指摘している。政府は医療費を抑えるため、医師数を抑え続けてきたが、もう限界だ。少ない医師数でやれるというなら、根拠や戦略を示すべきだ」と批判している。
 (Yahoo!ニュースより引用)

あれれ?「今でも医者は増加して,医者余りになるから抑制しなきゃイカン」て言ってたの,どこの国の厚生労働省でしたっけ?

それを乱暴に人口10万対の医師数という指標でしかとらえず,これ以上増えすぎたら増えすぎだからダメ,って言うのが根拠じゃなかったでしたっけ?
それなのに,OECD加盟国の中でも平均以下,下から4番目にしかならないとは….

実際の現場では,医療の高度化,複雑化にともない,ひとりの医師が診られる患者さんの数は,以前より減ってるんですよね.そりゃそうですよ,患者さんひとりあたりの説明や診療に時間をかけるようになったんですから.その分を補い,サービスを維持するためには医師数を増やすしかないんですよ.
医師数を増やすと言うことは,医療費増大にもつながりますし,自分たちの言ってきたことの否定になりますから,厚労省がそう簡単に政策転換をするわけないんですが…かといって,小手先ばっかりいじって抜本的な改革をしない政策いつまで続けるんだか.もう医療崩壊はそこまで迫ってきてますよ.

なんか,日本で医者をやっていくのが馬鹿馬鹿しくなってきます…


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2007年05月23日

救急車も軽症はお断り?

今日の読売新聞に出ていたニュースですが…

救急車 軽症お断り、民間搬送を紹介…東京消防庁

東京消防庁で来月からトリアージ制度を導入し,救急車の搬送にも優先順位を付ける試験運用を予定しています.
記事にもありますが,救急出動件数は右肩上がりに増加,それに比例して現場到着(現着)時間も1分以上伸びているとか.また,全救急搬送依頼のうち,0.7%に明らかに緊急性が認められないケースだったとか….

ついにトリアージ制導入か,という印象です.実際の運用ではまた紆余曲折がありそうですが…それだけ現場が大変だ,と言うことでしょう.

搬送を受け入れる立場からでも「これで救急車呼んだの?」と思える例は少なからずあります.救急車で行くと早く診てもらえると勘違いしてる人もいるし,タクシー代わりと思われても仕方がない使い方をする人もいます.
それで本当に救急出動が必要な人の搬送が遅れてしまったら…

そして,救急車1回の出動にいくらコストがかかっているのか,ご存じですか?
2004年に東京都が試算したところ,救急車1回の出動に45000円かかってたそうな.
搬送距離の長くなる地方都市では,さらにコストがかかることは明白(和歌山県田辺市の試算では出動1回あたり58000円かかるとか)
救急出動によって助けられる命であれば,コストは問題にならないでしょう.

いっそのこと有料制にすれば?という議論もなされていますが,それだけでは問題は解決しない気がします.逆に「金払ってるんだから」という横柄な態度に出る輩も出るかもしれません.

最近は,家庭でできる救急処置すらやらない人たちが多すぎるのも事実.
たとえば,やけどをしたらまず流水で十分に冷やす,とか,
切り傷もまずは流水で洗い流して,そのあと圧迫止血をする,とか
そういう初期救急処置の啓蒙も必要だと思いますね.


しかし,いろんなところで,日本人のモラルって崩れてきてますねぇ…
最近の間違った個人主義の横行にはほとほとイヤになります.


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2007年05月14日

医の現場 疲弊する勤務医

ただいま当直中のうぱっぴです.

前回の記事を書くためにYOMIURI ONLINEを何気なく見ていたところ,こんな連載企画がありました.

「医の現場 疲弊する勤務医」リンクはこちら

以前からあったことはあったんですが,近年特に酷くなったと感じるマスコミによる医療バッシング.われわれ医療者から見れば彼らの一方的な報道に嫌気がさし,すっかりマスコミ不信になってました.読売新聞も以前から「医療ルネッサンス」という企画もありましたが,やはりどこか一方的なところが目立ち(特に最新治療の紹介など)何となく敬遠してました.

今回の連載は,崩壊寸前の地方医療,病院勤務医の置かれている状況や患者医師関係,医療費問題にまで言及しており,なかなかの好連載.たまにはマスコミもちゃんとチェックしないといけませんね.
僕ら勤務医がどんな状況にあるのか,何処に問題点があるのか,考えていただくきっかけになればと思います.
ご意見,ご感想などあれば,コメントに記していただければ幸いです.

厚生労働省も新たな施策(開業医の24時間対応制や総合医制度)に乗り出しましたけど,病院勤務で疲弊して開業した開業医の先生方が,そのような施策に賛成するとは思えないんですけどね…厚労省のお役人さんも役所野中で数字だけいじってないで,どんどん現場を知って欲しいモンです.

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2007年05月13日

はしかの流行,アメーバ赤痢の増加

11日の報道にもありましたが,都内の大学を中心にではしか(麻疹)が流行しているようです.6年ぶりの大流行の兆しとか.

ウチの病院は現在小児科は非常勤医師に頼っている状況だし,自分の専門(消化器内科)を主体に診ることが多いので,実際にはしかの患者さんには遭遇はしていませんが,当直帯では時々問い合わせがあるようです.

急遽,病院の感染対策委員会でも,希望者に麻疹や水痘(水疱瘡)の抗体検査を実施してくれることにはなったのですが,有料なんですよ.職員の健康に気を遣うんなら無料にしろよ,と言いたいところなんだけど….僕も気になったので,昨日親父が来たときに「はしかに罹ったかどうか」聞いてみました.

予防接種はしているけど,罹ってはいないんだと.学生実習で小児科回ったときに,はしかの患児と接触した可能性はあるんだけど…うろ覚え(;´∀`)

予防接種の効果は10年ほどと言われてます.罹っては(いろんな意味で)マズいので,次の週末,実家で予防接種をすることにしました.

え?実家ですか? 親父はまだ現役で開業医やってますよ?


次に今日の読売新聞の記事ですが
アメーバ赤痢、感染者急増…7割が国内

アメーバ赤痢は寄生虫病の一つです.原因となる寄生虫「赤痢アメーバ」が経口的に入ることで感染しますが,性的接触でも感染します.抗生物質や整腸剤の効かない下痢,発熱などで発症する腸管アメーバ症と,肝臓に膿瘍(膿のたまり)ができたりする,腸管外アメーバ症があります.HIVと同じく,感染症法によって全例報告が義務づけられている5類感染症に相当します.
そのアメーバ赤痢の患者が大幅に増え,70%が国内での感染で,男女間の感染が急増しているんだそうです.以前は海外での感染や輸入食物からの感染例が多かったんですけどね.
今年に入り,ウチの病院でも腸管外アメーバ症の患者さんがいました.

われわれゲイではアメーバ赤痢の人との性的接触による,アメーバ性尿道炎の報告もあります(どうやって感染するかは,お分かりですよね)
診断はアメーバ原虫の証明や血清学的診断でなされます.診断さえきちんと付けられれば,抗原虫薬(メトロニダゾール)の投与で治ります.


昔は当たり前だった病気が減ったと思えば大流行したり,これまでそれほど多くなかった感染症が急増したり…世の中清潔になったけど,かえってそのことで自然と免疫ができなかったり,生活様式やセックスライフの変化が原因だったり.感染症は根絶できるものではないですから,予防できるものは予防したいですね.

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2007年01月19日

人事異動の顛末

年が改まってからはブログの更新頻度が週1ペースになってしまいました.

その最大の原因が,常勤医がまた減ったこと.
昨年の秋までは,僕を含め常勤医6人体制だったんです.そのうち4人が同じ大学からの派遣でした.どこの大学でも抱えている「新臨床研修制度」のために大学医局自体が人手不足に陥っているため,まず,10月いっぱいでひとりが大学のスタッフとなるため辞めていき,12月いっぱいでは,僕と同時期に病院に来た先輩医師が,県内の別な中核病院の人手不足解消のために,辞職していきました.
残されたのは4人です.

もともと,僕の専門とする消化器内科は,対象とする臓器や疾患が幅広いののと,患者さんの絶対数が多いこともあって,もともとそんなにヒマな科ではありません.そうは言っても常勤が多いときは,その分だけ休日の当番や当直の回数も減るわけで,だからこそ,彼が店子に復活したあとも,足繁く二丁目に通うこともできたわけで….

6人→4人になれば,当然休日の当番も単純に考えて1.5倍,平日も曜日別当番制が崩れてしまったので,週2回入る週もあるわけです.さらには,辞めていった医師が担当していた患者さんを現在いる者たちで引き継いで診療に当たるわけで…そのせいで外来の予約はいつも満杯,入院患者も出入りが激しく,瞬間的には受け持ち20人を超えることも….

そんなわけで(長い長い言い訳ですが),平日にブログを書くヒマと気力があまりなくなっちゃったんです.

慢性人手不足状態のうちの病院の現状.そんな中,10月頃から頭を悩ませる問題が,彼氏以外のことでもあったんです.
それが「異動」の話.

高速を使った遠距離通勤,おまけに拘束時間が長い,管理職には恵まれないと情けない状態の今の病院に嫌気がさして,大学の教授のところへ直談判に行ったのが去年の5月頃のこと.その後,9月頃から実際に異動の話が少しずつ具体化してきて,自宅から比較的近い地域中核病院への異動が叶えられるかもしれない(他にも個人的にお誘いを受けたところもありました),という状況が見え始めた頃に,例の別れ話が勃発…orz
さすがに何も考えられないまま,自分の希望を大学側へ伝えることもないままにしていたところ,
またまた雲行きが変わってきました.今度は,自宅からは近いものの,一癖ふた癖ある病院への異動の話.どちらも芳しい噂を聞かないので,丁重にお断りしたところ…
結局その話には裏があって,僕の希望している病院の常勤医が辞める予定だったのが,先方の都合でいつになるか分からない,とのこと.もうひとつ,うちの病院から1年で3人も抜けるのはさすがにまずい,と教授が考えたようで.

正直なところ,いくら自宅に近くても,希望する勤務先に行かなければ,自分の内視鏡技術の向上などの修練には不向きなわけ.新しい職場に慣れるのもストレスだし,プライベートの整理がつきかねてるから,気持ちもまだ後ろ向きだし.それならばいっそのこと,こんな「クソ病院」でも今春から院長も交代するし,生活の激変はないから異動するより楽なのかもしれない.でも結局,1番の決め手は,同じ科の先輩方に「一緒に仕事しようよ」って引き留められたことかな.
他人に評価されないと不安なんですよ(←典型的一人っ子性格…orz)

というわけで,もう1年,今の病院で頑張ることになりました.どこまで持つか分かりませんが(苦笑)

ある占いだと,今年は「待機の年」だそうだから,あんまり新しいことに挑戦するのはやめた方がいいらしい.ま,まだ何かを積極的にやろう,って気分にはなってないんだけど.

さらに1年後には,どんな展開になるかな…?? 自分でも温めてあるプランがあるんだけど…

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2006年12月10日

ノロウイルスにご用心

久々の連続投稿です.
今日は朝から病院の日直(当直勤務の日中版ってことです)でした.

新聞などのマスコミでも騒がれ始めてますが,今年は「ノロウイルス」によるウイルス性胃腸炎が大流行の兆しを見せています.基本的には重篤になることは少ないですが,乳幼児や高齢者では脱水症を起こして致命的になることもあります.治療は基本的に対症療法しかありませんし,一般の医療現場ではこれだけ騒がれててもノロウイルスかどうかの診断には「保険適応」がありません(自費診療で3000円前後でしょうか?).
僕のいる病院でも,今日の日直帯の内科系の救急外来受診者のうち,急性心筋梗塞の方1名と虚血性腸炎の方1名以外,すべて「下痢,嘔気,(ときに発熱)」を訴えて来院されています.

ノロウイルスは感染力がとても強いウイルスです.生牡蠣などにもいて「牡蠣にあたった」なんて場合もありますが,流行の原因は感染者の糞便や吐物を介した経口感染かないしはそれらの乾燥したものから空気中にウイルスが放出されておきる空気感染です.だから集団発生しやすいんです.
「あたしはスカトロの趣味ないから大丈夫」とか「アナルキライだから」とかそういう問題じゃないですからね(笑)

最大の予防法はセッケン(ハンドソープでもイイです)を使って良く手を洗うこと.きちんと指の一本一本を泡立てて洗います.ノロウイルスはアルコールに強いので,アルコール系の消毒薬を手にすり込んでも,効果は不十分です.一番の予防法はきちんとセッケンを泡立てて手を洗って,十分な流水で良く流すことです.トイレのあと,ご本人は手を洗ってるつもりなんでしょうが,手を濡らしている程度の方も多々お見受けします.
そんなお手手でハンバーガーぱくついたら,どうなるかはもうお分かりですね.

今日は何回もよく手を洗ったから,手がかさかさです.
下痢で苦しむよりは,そっちの方がまだいいですけどね.
でも,多数の患者さんを診ると,暴露頻度が高い分,もらっちゃうこともあるんですよ.

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2006年09月12日

やっぱり月曜日は大キライ

(´ヘ`;)ハァ…疲れた…眠い…zzz
そりゃそうですよね.この2日間で約6時間しか寝てないんですから.
今日は怒髪天の勢いなんで,専門用語も飛び出しますがご容赦を.

日曜日の晩は,知り合いの家から帰ってきて,ミハエル・シューマッハーの引退発表のあった,F1イタリアGPを見ながら今日の研修医向けミニレクチャーの準備.そのあとブログの記事を書いたりしていたら,気づけば午前3時過ぎ.
集中して物事をやったあとって,精神的に興奮状態になるらしく,ベッドに横になっても眠れない.午前4時半ぐらいまではうだうだしてたけど,そのうちいつの間にか寝ちゃったみたい.でもずっと夢を見ていたので(さすがに夢の内容は忘れましたが,あんまり良い夢見ではありませんでした),月曜日は朝の寝覚めの悪いこと…orz.やっぱりブルーマンデーだ.
病院へ行けば行ったで,例によって初診外来は午後2時過ぎまでかかるし,夕方緊急入院はあるし,会議は予定の時間の倍はかかるし…クタクタですよ.その日はうちの科をローテーション中の後期研修医S君の当直.彼は僕の中学〜大学の後輩で,仕事もまじめにこなすさわやか系のナイスガイ.
「だけど彼が当直すると必ず重症患者さんを引くんだよな〜」なんて思いながら「消化管出血が来たら手で止めておいて」なんて冗談でプレッシャーをかけつつ,夜8時半頃病院を出ました.疲れのせいで当初の予定を変更して,病院近くに借りてあるアパートに泊まることにし,近所のイオンに寄って,翌日用の下着と靴下を買い,食事をしてアパート到着.外は涼しいけど,しばらく締め切っていたから,部屋が暖まってしまい窓を開けてもなかなか生暖かい空気のよどみが取り切れない.仕方なくエアコンをドライに設定して就寝.

なのにその夜も疲れてるはずなのに寝付けない.ウダウダしていたら病院からコール.
「肝臓癌破裂の疑われる患者がショック状態で来院」と.こりゃ行かないわけにはいかない.手早く身支度して病院到着が午前2時前.すでに撮影されていたCTスキャンの画像を見ると,肝臓癌の破裂ではなく胆嚢破裂による出血と判明.でも,血圧も低下しており,緊急に止めなくてはならない.放射線科医に連絡し,緊急血管造影を行い,止血することとなった.放射線科の先生はいやな顔ひとつせず,淡々と手技をこなし無事止血完了.胆嚢破裂なら,外科に緊急手術の検討もしてもらわなきゃいけないけど,たまたま当直医でいた外科のAドクターは,病院でも噂の変人.早めに方針決めようと思って血管造影の最中からコールしても,患者の状態を聞いてあれこれご託を並べはじめ検査室にすら姿を現さない…さすがの僕もキレ気味になって「手術適応や時期を決めるのが外科医の仕事なんじゃないですか??」と言いましたよ.
ようやく,止血が完了した頃になって現れるも,こんどは「僕は午前は外来で午後は予定手術があるから」とか「落ち着いてるんなら保存的にみられるんじゃないの」なんて他人事のようなお言葉.もう怒りを通り越して呆れましたよ.
だってさ,
胆嚢破裂してるんだよ.
腹腔内に推定1000cc以上も出血してるんだよ.
オマケに胆汁まで腹腔内に飛び散ってるんだよ.
いくらうちの科の患者とは言っても,どう考えても急性腹症,手術適応でしょう???
手術の時期,適応を決めるのが外科医の仕事じゃないかい!?


結局今朝まではうちの科で診ることになって,病棟で指示だししたり家族と面談したりして,気づけば午前5時.患者さんの状態が落ち着いてることを見計らって,一旦アパートに帰って,シャワーを浴びて一眠りしたのが午前6時.目覚ましきちんとかけてたけど,さすがに寝坊しちゃいましたorz...

再び病院へ行ったところ,うちの科のN診療科長が外科のY科長に直訴して,ようやく外科で診てもらえることになったそうで…
それからも,寝坊したこともあって午前中から処置や回診,検査で大忙し.ミニレクチャーの準備も昼休みに何とか終わらせて,午後は内視鏡検査の担当.けっきょく担当の大腸検査,胆管造影検査以外にも,ヘルプした検査や緊急で入った検査もこなしましたよ.それらを終えたら,患者さんと約束の面談時間.面談が終わったら今度はミニレクチャー…そのあとさらっと回診したらやっぱり午後8時.

…とここまで一気呵成に勢い任せで書きましたが,さすがに今日は疲れましたので,早く寝ます.
明日も予約が目一杯の外来なんですよね.おやすみなさい…zzz


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2006年09月04日

月曜日は大キライ

ブルーマンデーという言葉を知っていますか?

別名「月曜病」とも言われるものです.マンデーブルーという言い方もあります.日曜の晩に眠れない,月曜の朝目覚めが悪い,などの症状を主体とした概念で,休日から月曜日に移るときに気持ちの切り替えがうまくいかないことが原因で,ひとの持つ知力・気力・体力の三つのリズムのひずみが,休日明けの月曜日にしわ寄せされたために生じるとされています.(このサイトが良くまとまっていて分かりやすいです.)

僕も,いまの病院に来てからずっと月曜病ですorz
なぜかといえば,月曜日が週のリズムの中でも一番忙しいんです.出勤すれば,週末の当直から患者が回ってくる,その後すぐに午後までずれ込む初診外来(先週は午後3時まで,今週は午後2時半まで.当然その間食事抜きです),そのあとも救急外来で自分の担当科の患者さんが来れば呼び出されるし,月曜日の夜はカンファレンスもあって夜遅くなることもたびたび….火曜日の朝までは待機当番(オンコール)なので,いつ呼ばれるか分からないから酒も飲めないし(自宅まであと数百mの地点で呼び出されて病院に戻ったこともあります),火曜の朝に出勤すれば当直帯入院の患者が回ってくることもしばしば….

せっかく週末にカレシとデートしたりしてリフレッシュできても,日曜の夜から現実に引き戻されるんですよね.普段の日曜でも寝付きが悪くて結局寝不足になっちゃいます.おまけに今週のように日曜から待機当番だと,いつ呼ばれるか分からないので気の休まるヒマがありません.
ホント,日曜の晩から気分は急降下,月曜日が仕事中も一番機嫌が悪いですね,たぶん….

同じような症状の方,けっこういらっしゃるんじゃないでしょうか?

通称「ハッピーマンデー」法で月曜日まで連休になることが増えましたが,僕にとってはありがたく感じます.週の中で一番つらい月曜日が休めるから.火曜日からスタートだと,割と調子いいんですよね,不思議と.

やれやれ,今日もようやく仕事が終わった.
今夜は明日まで呼ばれないといいなぁ…(^^_.。o○


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2006年08月23日

病院よ,どこへゆく

今夜はひさびさに当直です.今日はすでに内科だけで入院が3件もありました.
いまはようやく落ち着いて,遅い夕食を食べた後に医局でこの記事を書いてます.

ちょうど1か月前に書いた記事の内容が,ついに現実になろうとしています.

前回の記事にも書きましたが,この1〜2年で産科の休止に始まり,小児科医の常勤医不在と入院の休止と,最近マスコミでも取り上げられる,人手不足な診療科から撤退が始まりました.
そして,ついに今月末で内科の一角も崩れることになってしまいました.総合病院としてはなくてはならない腎臓透析科です.

なぜ今回の撤退に至ったかについてはいろいろ原因がありますが,ひとつは新臨床研修制度(いわゆるスーパーローテーション)が始まって以来続く,大学医局の人手不足からくる派遣医師不足であり,もうひとつは,やはりうちの病院が持つ根本的な問題と危機意識の欠如だと思います.

多くの病院がそうであるように,うちの病院も大学医局からの派遣で大多数のスタッフは成り立っています.医局の権勢は昔に比べればずいぶん落ちましたし,新臨床研修制度がこのまま続けば,将来は大学医局が医師の供給源としての機能を持たなくなる可能性もありますが,まだしばらくは大学医局による医師の派遣システムは続くでしょう.

また,うちの病院は地域の中核病院としての機能だけでなく,地域のがんセンターとしての機能も併設されており,病院の成り立ちとして「良いとこ取り」しようとしてるんですね.医師のレヴェルも自分で言うのもナンですが悪くないと思います.が,いろいろなことをやろうにもシステムの問題でうまく歯車が回らなかったりで,何をやっても中途半端で,仕事は雑用も多くて忙しい.

さらに問題なのは,院長を含む病院管理者や県本庁に医師確保という命題に対して危機意識があまりないこと.

ふつうに考えたら,産科の休止,小児科常勤医撤退の二つだけで院長のクビが飛んでもおかしくないんですよ.そこへきて内科のうちの重要診療科の撤退でしょう.院長本人は,後任探しの努力はしている,とは言っているけど,それこそ結果を出さなければ「口だけ」.A大学の医局から派遣してもらえなければ,B大学から派遣してもらえばいい,みたいな安易な考え方をしているとしか思えないし,その努力した痕跡も見えてこない.第一,なぜ中核病院たる公立病院が,大学医局から人を切られるのかって言う根本が分かってないのだから困ります.

結局のところ,あれもこれもと理想ばかり追いかけて足元を見るのを忘れてたんですよね.付いてきているだろうと思ったスタッフたちは,日頃の激務に追われているうちに,疲れ果ててやる気を失っていってしまってたんですよ.スタッフの立場からすれば,骨までしゃぶり尽くされてまだなんか出せっていうの?っていう感じですかね.大学医局からすれば,自分の派遣した医師を大事に扱ってくれないのなら,そうした条件の悪い派遣先は嫌われるだけなので,派遣の中止も考慮せざるを得なくなりますね.
人を呼ぶためには何かしらの長所がなければいけないわけで,管理者のビジョンがはっきりしなくて,ただただ忙しい,福利厚生も充実していない,となれば,派遣に二の足を踏まれても仕方がないと思います.

こういうことがあると,櫛の歯がだんだん欠けていくように,悪い流れが加速することもままあるわけで.

実は,以前の記事にも書いてあるとおり,僕の所属している大学の消化器内科でも,来年度の人事は大幅に動かす予定らしく,僕も異動候補に上がっています.うちの医局もスタッフの人事異動に伴って人手不足が際立ってきて,いま僕のいる病院へは,後任もあまり出せないようなのです.消化器内科はうちの病院のなかでも際立って患者数も多く,病院経営には貢献しているはずなので,派遣の減員は厳しいはずです.
まあ,減員される要因は,以前の記事にも書いたとおり,僕らの現状を速やかに改善しようとしなかった管理者の責任でもあるんですよね.
前々からうちの病院は医師の定着しない病院と言われていましたが,本当にうちの病院の体質って,僕が来る前から根本的に変わってないんだな,と思います.

全国有数の医療過疎県なのに…うちの病院の将来が思いやられます,


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posted by うぱっぴ at 23:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 病院・診療・医療の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月07日

空気の読めない男たち

また仕事中にイライラさせられることが…orz

病院は薬に限らず,様々な医療機器や医療材料を購入して使うわけですから,そこに様々な会社(メーカー.卸などなど)がからんできます.当然,売り込みや紹介などもあるわけで,昔はそれこそ接待攻勢が凄かったようです.いまの国公立病院にそういう風潮は残ってませんけどね.
まあ,接待にも善し悪しがあって,お互いの人となりを知るいい機会だし,そういうところで営業マンが磨かれていく,と言った側面もあったんじゃないかと思います.
(だから接待解禁しろと言うわけではありません,念のため)

最近の製薬会社のMRや医療機器会社の営業マンを見てると,数年前と違ってなんか全体にレヴェルが下がっているんじゃないかという印象があります.
昔から,製薬会社によるカラーはありましたが,どこのメーカーでも優秀な人は優秀です.ところが,最近のMRや営業マンは年齢やメーカーに関わりなく,ダメなのはとことんダメなんですよね.

どのようにダメかと言えば…
1.「○○(商品名)お願いします」の連呼しかできない.(選挙じゃないでしょ)
2.話題が少ない(雑談から入るのも話術のテクニックでしょ)
3.人が忙しそうにしているときでも構わず,自分の用件を伝えたがる.(ちったあ空気嫁)
4.アポイントの取り方を知らない.(いきなり外線電話かけてくるってどういうこと?)
などなど.

とくにイライラさせられるのは,3と4のタイプ.
3のタイプの人って,クソがつくほどマジメというか,要領が悪いから始末に負えない.毎回毎回同じ話題ばかりだったりね.そんなに何度も同じこと言われたらこっちだってイライラするでしょうが.新人ならこっちも我慢しますけど,我慢にも限度ってものがあるのよ.
4のタイプも本当に困ったチャンです.検査や外来で忙しい時間なのに外線で電話かけてきたり,話しかけてくれるなオーラを出しまくってるのに,ここぞとばかりに話しかけてきたり.なんで空気読めないの,アンタ???
こちらもある程度ヒマなら応対もできますが,集中したり疲れてたりするときにそういうことされたら,やっぱりキレますよ.

最悪なのは3と4のコンビネーションパターンで,今日電話かけてきた営業はまさにそのタイプ.先週検査中に電話かけてきたときも怒鳴ったんだけど,全く効果なしorz…

頭に来たんで外線の取り次ぎ断っちゃった.あとで上司(こちらは付き合いの長い,優秀な営業マンです)に抗議しておかなきゃ.

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2006年07月24日

来年の人事はどうなる?

先週の出来事のせいか,とにかく疲れがたまってしまったのと風邪をひいて体調がいまいちなのとで,更新がなおざりになってしまいました.

ところで,今日の記事ははっきり言って愚痴です.

僕の働いている某公立病院は,累積赤字が数億円にもおよび,今春から組織形態が変わりました.古い公立病院の常で,組合の力が強く構造的な問題を抱えているにもかかわらず,改革もままならないため,人事や給与体系を本庁から切り離して弾力的にする,というのが目的なんですが,現場からすれば,この数ヶ月間で何が変わったかと言えば,早期退職者の穴埋めすらできず,ベッド閉鎖を行って看護基準を満たしているような状態です.おまけに,産科に引き続き,小児科まで撤退してしまい,今度は透析科まで撤退しそうな状況.
僕の所属する消化器内科は,患者数はそれこそ病院内トップ,検査も外来もほぼ目一杯やっているような状況で,定時帰宅なんて夢のまた夢,早くても7時半〜8時,遅ければ9時,10時なんて言うのも当たり前.おまけに片道約1時間の通勤が加わるわけですから,平日なんて帰宅しても風呂入って洗濯機のスイッチ入れて寝るだけ(つか,いつの間にか寝てる)の日々が数多いわけです.
おかげで僕の自宅も満足に掃除できる日もなく,どんどんゴミため化進行中(^^ゞ 帰りが遅くなる訳は患者数が多いだけでなく,雑用がいろいろありすぎるんですよね.

そこで,現状の改善を申し入れすべく,先週管理者と直接話し合う機会があったのですが(僕は忌引で出席できず),現場と管理者との認識のギャップがかなりあった様子で,出席した同僚に聞いたところでは「不毛な話し合いだった」とのこと…早期の改善を希望している事項でも「改善するよう努力している」とは言うけれど,期限を設けているわけでもないし.構造的,体質的に数多くの問題を抱えているのに,それをなかなか解決できないのは,やはり組織の運営を担う管理者に問題があると考えざるを得ません.

医者というのは決して楽な仕事でないのは重々承知していますが,仕事そのもののやりがいとプライド,そして患者さんからの感謝に支えられてこなしてゆけるもの.気力,体力ともに充実しているからこそ診療に打ち込めることができるし,ひいては無用なミスを回避することにもなる.
毎日身を削るような思いをして診療に励んでいても,管理者からはあれやれこれやれと指示ばかりで,ねぎらいの言葉ひとつもあるわけでなく,何か問題があっても迅速に対応してくれるわけでもなく,給料だって民間病院より安いし…「先生疲れてるね」と患者さんに慰められるのが唯一の励みじゃ,だんだんと現場の医師は消耗してしまいます.

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posted by うぱっぴ at 00:55| Comment(2) | TrackBack(0) | 病院・診療・医療の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月08日

当直の夜

今夜も当直.いろいろな人間模様が見られます.
今日は関東地方は先週に比べ冷えているせいか,血圧の上がってしまった患者さんが多いですね.


うちの病院では,だいたいいつも混み合う時間が決まっていて,午後8〜9時頃に1回目のピーク,午後11時〜0時頃に2度目のピーク,そして午前2時頃に3度目のピーク,朝6時過ぎに4度目のピークと言うのが相場ですね.こうしてみると寝てられるのってせいぜい3時間ぐらいなんですよ.
当直あけでも明くる日は朝からがっちり仕事ですから.結構つらいときはつらいですね.

夜間の救急外来はあくまで急病人のためのもの.それも最低限のマンパワーでやってるわけですから,「24時間開いてて便利」かもしれませんが,あくまでそこで出来る治療は限られてきます.いわば「コンビニ弁当」.そのように理解していただけると分かりやすいかと.
時々,コンビニに来てフルコース料理を出せって文句を言う方がいらっしゃいます.高級レストランでは仕込みなどにきちんと時間をかけるために,営業時間やラストオーダーがあるのと同じように,病院もきちんと体系立てた検査計画や複数科に意見を求めるのであれば,やはりマンパワーの充実した日中の診療時間帯に来ていただきたいと思います.

あと,「○○議員の紹介」とか「△×組合の紹介」と言って電話をかけてくる方がいらっしゃいますが,そういう名前を出せば待遇が良くなるとか,無理がきくとか思ってらっしゃるんでしょうか?
現場の人間からすれば,患者さんはあくまで患者さんであって,とくに公立病院では,地域住民に等しく医療サービスを提供するという建前がある以上,議員や組合の紹介であっても決して特別扱いなんか出来るわけないし,現場の心証を悪くするだけですよ.「また○○議員の票集めか」とか「( ゚Д゚)ハァ?だから?」って感じちゃいますモン.

そういう特別扱いを希望される方は,お願いですから私立の医療機関へ行ってくださるようお願いしますネ.
posted by うぱっぴ at 01:10| Comment(2) | TrackBack(1) | 病院・診療・医療の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月26日

ピアスの医者

突然ですがピアスした医者(男)ってどう思います?

もう7〜8年ぐらい前でしょうか,まだ大学病院にいた頃のなんですけど,医学部生で学生実習にまわってくる学年に,茶髪(それもかなり明るい)の男子学生が増えてきて,議論になったことがあるんですね.患者さんに教えを請う立場の人間が,そういう身なりでいいのか,って.それまでも,女子学生では何を勘違いしたのかしっかりメークして香水まで付けてくるのも居ましたが(体調の悪いときに香水や化粧品のにおいは人によっては非常に不快に感じるので,やめてもらいたいものです)結局,不快感を与えない程度であればよい,みたいな結論だったと思います.
時代は変わって,いまや茶髪は当たり前に受け入れられちゃいましたし,僕も白髪染めを兼ねて(泣)アッシュブラウンに染めてたりしますけど,男の場合,ピアスはどうなんですかね.

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ラベル:男のピアス
posted by うぱっぴ at 19:26| Comment(5) | TrackBack(0) | 病院・診療・医療の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月21日

春だから?

3月になって暖かい日が多くなりましたが,まだまだ寒の戻りもあるせいなのか,最近初診外来にはこの時期特有と思われる患者さんが多くいます.
僕は専門が消化器内科なんで,吐き気や胃の痛みなど,腹部の症状があれば診ることになるんですが,胃の症状のほかに「胃の不快感はあるけど食べられる」とか「頭が重い」と「肩が凝る」という訴えの方が多いんです.この場合,大抵は胃に問題があるのではなく,首や肩,背中の筋肉が張ってしまい,筋肉の緊張により起きる諸症状なんです.こういうのを「頸肩腕症候群」とか「筋緊張性頭痛」といいます.こういう場合はもちろん胃薬を出したところで症状が緩和される訳もなく,むしろ湿布薬や痛み止め,筋緊張を緩和する薬,軽い抗不安薬などが有効なんです.
皆さんもこんな症状ないですか?

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ラベル:頚肩腕症候群
posted by うぱっぴ at 17:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 病院・診療・医療の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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