2010年12月20日

京都四條南座 顔見世大歌舞伎

こんばんは。
12月も半ばを過ぎ,徐々に冬らしくなってきましたね。

ところで,この時期の京都では南座で「顔見世大歌舞伎」をやっています。
今回は海老蔵が休演したことでさらに有名になった感がありますが,もともと11月終わり〜12月終わり頃に行われる,東西合同の大歌舞伎。

今年は4月に歌舞伎座が閉場して以来,ほとんど歌舞伎を観ていなかったので,親父と相談して京都四條南座まで遠征することにしました。


18日土曜日。仕事が終わってからいったん帰宅して大急ぎで荷造り。そして最寄り駅で親父と待ち合わせて品川駅へ。
今回もN700系「のぞみ」のグリーン車での移動です。
親父も歳だし(80歳超えてますから),自分の腰のことを考えたら,やっぱりグリーン車が快適です。

N700系から車内の無線LANがあるはずにもかかわらず,何かつながりが悪くてイライラ。LANのログインができずに固まってしまうことも。(帰宅してから調べたところ,インストールすべきファイルをインストールしてなかったのが原因のようです)
そうは言っても,三島より先はトンネルも少なくて3Gの電波でもわりとつながりましたが。

京都駅には17時21分着。30分にホテルのバスがあるはずなんだけどどこが乗り場だか解らなくて,結局バスは諦めて,タクシーで移動。
今回の宿は蹴上の「ウエスティン都ホテル京都」にしました。
前から一度泊まってみたかったんですよね。

夕食は最近京都に行くと必ずと言っていいほど行く先斗町の「かつや」ではなく,ホテル内の和食店で「湯豆腐懐石」を食しました。
蹴上と行ったら湯豆腐で有名な南禅寺のそばだし,京都の豆腐料理はおいしいからね。
湯豆腐のほかにもお造りや天ぷらも出てきたので,結構お腹いっぱいになりました。

ホテルの部屋からはちょうど南禅寺の総門や平安神宮の赤い鳥居も見えてきれいでした。

翌朝は起きたら7時半。それからシャワーを浴びて,朝食を食べたら午前9時30分。
今回の顔見世大歌舞伎昼の部は午前10時30分開演なので,あまりゆっくりもしてられませんでした。
結局タクシーでホテルを出たのが10時過ぎ。南座には開演10分前に到着。

前回,一昨年に来たときは劇場内でお寿司を買いましたが,今回は劇場近くの鰻屋で「鰻重」を食べることとし,予約をしてから南座に入場しました。
今回は1階左の桟敷席。歌舞伎座の桟敷と違い,6人でひとつの扉を共有するので,あまり荷物を置いておくスペースがありません。荷物が預けられるウエスティンにして正解でした(300円払うとホテルから京都駅のサテライトコンシェルジュまで荷物を届けておいてくれます)。

一幕目は「羽衣」
能の「羽衣」からとった舞踏劇。要は「美保の松原」で天女が干していた羽衣を漁師が持ち去り,それを返してくれと懇願する話です。南座で演じられるのはなんと84年ぶりとか。漁師を愛之助が,天女を孝太郎が演じます。
愛之助はあまり関東で見ることのない役者さんですが,なかなか男前ですし,踊りも上手い。一方,孝太郎は東京でもしばしば見てきましたが,この人はお姫様役が多いわりには,何となく「華」のない役者だなぁ…といつも思ってしまうのです。

二幕目は「寺子屋」
吉右衛門の松王丸,梅玉の武部源蔵と言う配役。吉右衛門の松王丸はさすがですね。一方,梅玉さんの源蔵は悪くはないのですが,ちょっと線が細い感じがします。源蔵の妻,戸浪も芝雀でこの人もちょっと線が細い。夫婦揃って線が細くて,「菅秀才」を守る気概をあまり感じないと言っては言いすぎでしょうかねぇ…。


この幕間で昼ご飯。予約していた鰻重は,関西風のまむしではなく,鰻を蒸している「東京風」の鰻重でした。


三幕目は「阿国歌舞伎夢華(おくにかぶきゆめのはなやぎ)」
平成16年にできた新作歌舞伎ですが,玉三郎演じる阿国はさすがの貫禄です。今回は笑也,笑三郎など澤潟屋の女形も競演した舞台でしたが,やはり貫禄では玉三郎にかないませんね。若手で唯一玉三郎に張れるのは菊之助ぐらいじゃないかなと思います。
この幕の「名古屋山三」役で海老蔵が出るはずでしたが,海老蔵休演での代役がなんと仁左衛門。むしろ仁左衛門のほうが似合ってた気もしますね。
しかし,昼飯のあとの踊りの幕は眠くなります。歌舞伎座でもそうでしたけど,もう少し何とかならないもんでしょうかねぇ…。

四幕目は「伊賀越道中双六」より「沼津」
僕は初めて観る芝居です。もとは三大仇討ちのひとつ「鍵屋の辻の決闘」からとった人形浄瑠璃がもとの芝居。
そのなかの「沼津」は本筋とはちょっと離れた話ながら,舞台構成が素晴らしいことからこの場面だけが上演されることが増えました。
先代仁左衛門が得意としていた縁により,今回は松嶋屋三兄弟のそろい踏み。雲助平作を我當が,呉服屋十兵衛を仁左衛門が,平作娘お米(遊女瀬川)を秀太郎が演じます。
我當さん,東京の舞台ではあまりいい役をもらえませんが,今回はとても張り切っているようにさえ見えましたね。ぜんぜん舞台上の雰囲気が違うんですよね。東京での我當さんの使い方,ちょっと酷いかもしれません。
とてもしっとりとした舞台で,親子なのに仇討ちの敵味方に分かれてしまっており,それぞれに恩義があるための葛藤…。

二幕目の「寺子屋」でもそうでしたが,今回は忠義と親子の情愛に揺れるテーマの芝居がふたつもあって,なかなか見応えがありました。


芝居がはねたのが午後3時半過ぎ。タクシーで京都駅に向かい,お土産を買って,またN700系「のぞみ」に乗って帰ってきました。

京都の南座もなかなか好きな芝居小屋です。来年も観に行くかもしれませんね。



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2009年12月06日

大江戸りびんぐでっど

前回の投稿から20日ほど空いてしまいました。

11月後半からインフルエンザの流行に伴って仕事も忙しくなり,また研究会やら飲み会やらと夜も出掛けることが多く,まとまった時間をなかなか取れず…

…と言い訳はさておき,早いもので12月も1週間が過ぎようというところ。今年もあと25日しかないんですよね。最近は晴れた日には比較的暖かい日が多いこと,都心近くに引っ越して寒さをこれまでより感じない(東京でも都下と都心では1〜2℃くらい違います)こともあって,なんだかあまり季節感がありません。
空を眺めても東京の冬空特有の「西に富士山がくっきり」っていうのもほとんどありませんしね。
そういえば,雪がなくてスキー場が困っているんだとか。今年も暖冬ですかね。

とは言え師走。
今年も中島みゆきの「夜会」があるし,歌舞伎座さよなら公演も十二月大歌舞伎が始まるし,京都の南座では「顔見世大歌舞伎」をやってるし,と年中行事は確実に晩秋から初冬へ,確実に歩みを進めてます。

忙中閑あり。先日,親父と行った「歌舞伎座さよなら公演 十二月大歌舞伎」のことを記すこととします。


今月の歌舞伎座は勘三郎が出演,夜の部は「野田版 鼠小僧」を,そして昼の部はなんとあの宮藤官九郎(クドカン)が脚本,演出を手掛けた「大江戸りびんぐでっど」を演し物としています。

「クドカンが歌舞伎?」 彼が監督をした映画もちゃんと見たことはなく,漠然と「最近ノってる演出家」という印象しかない。いったいどんな舞台になるのか想像もつかず,あたまの中は期待と「?」が渦巻く有りさま。

「筋書」にもほかの演目と違い出演者のみしか書いてなくて,一切どんな筋なのか分からず。「ゾンビもの」だということが分かった程度。

いざ幕が開く。

出だしはギャグで軽い雰囲気。観客もつられて笑う。その先がどうなるか読めない。

そして芝居の中盤から大きく話が動き出す。あちこちに笑いのエッセンスをちりばめつつ,「品川心中」や「らくだ」など落語ネタも織り交ぜながら,スピーディに進行。

終盤になって気づく。
「おや? 笑いをとって軽く見せてるけど,根底に流れるものはけっこう重いぞ」
なるほど,「りびんぐでっど」とはそういうことか。だから「ゾンビ」なのね。

まだ観ていない方も大勢いらっしゃるので,ネタバレに気をつけながら書こうとすると,こんな書き方しかできません。ただ,最初から幕まで,ずっと舞台に吸い寄せられるように見ていたのは確かです。

おおざっぱにまとめると「現代の雇用情勢と人間模様をゾンビになぞらえつつ,痛烈に皮肉った(?)作品」と言えるのではないでしょうか。こりゃ当代の勘三郎が食いつくわけだ。

あくまで私見ですけどね(^^ゞ

「型」とか「見得」などの歌舞伎的な要素はなく,むしろダンスも多くあって,保守的な歌舞伎層からは「こんなの歌舞伎じゃない」という声も聞こえてきそうです。
でも,役者さんたちがとても生き生きと芝居しているんですよ。ダンスなんて「○団×季」より上手いんじゃないの?と思わせるぐらい。歌舞伎役者さん(とくに立ち回り役の方々)の運動能力の高さや器用さに舌を巻きましたよ。

もともと歌舞伎は大衆芸能。こんなカタチで現代風の新作歌舞伎,僕はあっていいと思います。現に最近人気の「ぢいさんばあさん」や「鰯賣恋曳網」だって新作ですからね。
ヘタに「大河ドラマ」っぽい新作時代物より今回の「大江戸りびんぐでっど」の方が数段おもしろい。再演していくうちに大化けしそうな気もします。


情報がなくてどうしようと思ってた方,ぜひ観てください。

でももう昼の部は満席なのね…「幕見席」を頑張ってとってくださいね。
「一見の価値」は十二分にありますよ。


あ,ちなみにほかの演目「操三番叟」「野崎村」「身替座禅」もいいお芝居でしたよ。
こちらもぜひ楽しんでくださいね。




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2009年02月08日

歌舞伎座さよなら公演 二月大歌舞伎 昼の部

あっという間に2月,今月はついに四十路に突入するなど,いろいろイベントがあるんですが,追々書いていくこととして,今回は1日に観に行った「歌舞伎座さよなら公演 二月大歌舞伎」昼の部について書きたいと思います。

今回は親父と,久方ぶりに一緒のY姉さん,そしていまの勤め先で「戦友」としてともに仕事をしていて意気投合,しょっちゅう飲みに行ってるお姉様(笑)ナース,Kさんとの4人。Kさんは数日前に誕生日を迎えており,そのプレゼントも兼ねての歌舞伎ご招待です。


今月の昼の部の演目は
「菅原伝授手習鑑」より「加茂堤」「賀の祝」
「京鹿子娘二人道成寺」
「人情噺文七元結」
の3演目です。

まずは「菅原伝授手習鑑 加茂堤」
「菅原伝授手習鑑」は菅原道真と藤原時平の勢力争いと,彼らに仕える三つ子の物語です。
「菅原〜」で良く演じられるのは「車引」や「寺子屋」です。この演目はあまり上演されず,平成に入ってから今回で8回目。ですが「加茂堤」は菅丞相が太宰府に流罪となる理由が描かれる場面です。

斎世親王(高麗蔵)と菅丞相の養女,苅屋姫(梅枝)は互いに想いを寄せ合う仲,斎世親王に仕える桜丸(橋之助)は加茂の明神での神事の折り,彼らを密会させる手はずを整えます。
人目を避け,牛車のなかで逢引をする二人をのぞき見し,興奮してしまった桜丸が妻の八重(福助)に抱きついてしまう,コミカルな演出が見物です。

平成中村座の常連,橋之助と福助のコンビは安定した演技で観ていて飽きません。


続いて「賀の祝」
三つ子の父親,四郎九郎は古稀の祝いに菅丞相から白太夫(左團次)と名を改めるよう命じられます。その祝いの席に三つ子が久しぶりに集まりますが,いまや敵同士に仕える間柄,松王丸(染五郎)と梅王丸(松緑)は会うなり喧嘩を始めます。桜丸は姿を見せず,松王丸は勘当を承服され屋敷を去り,梅王丸は菅丞相の子,菅秀才と御台所の行方を捜すように白太夫に命じられます。
そこへ桜丸(橋之助)が静々と登場。今回の菅丞相流罪の原因となった斎世親王と苅屋姫の密会の責任を取り,自害することとなります。
祝いの席が一転,悲劇の舞台となるそのさまは,いかにも歌舞伎らしい演出で彩られています。

染五郎,松緑はちょっと貫禄が足りない感じがします。その一方で左團次の白太夫の見せる親の厳しさと子への不憫さ,橋之助の桜丸の自害へ至る切なさが良く出ていて,とても良かったです。


二幕目「京鹿子娘二人道成寺」
よく知られた道成寺ものですが,白拍子花子をふたりの女形で演じる趣向です。歌舞伎座では3年ぶりの上演になります。前回も玉三郎,菊之助の共演で絶賛を浴びた舞台でしたが,残念ながら見逃してしまいました。今回も同じふたりの共演です。

菊之助の花子が花道から出てくると,花道のセリから玉三郎の花子が登場,ふたりの匂い立つような色気と美しさで,思わず涙が出てしまうほど。
次第に本性を現す花子の妖艶さと言う点ではさすがに玉三郎が長じていますが,踊りでは菊之助も全く引けを取らず,身を乗り出して見とれてしまいました。親父は「横顔に祖父の梅幸丈の面影がある」と言っていましたが,さもありなん。現状ではピカイチの若女形と言って間違いないでしょう。


三幕目「文七元結」
三遊亭円朝の落語がもとのお話です。酒と博打に明け暮れ,大晦日も越せないほど困窮した左官長兵衛(菊五郎),その日も博打で負けて帰ってきて,朝から一人娘のお久(右近)がいないと心配する女房お兼(時蔵)と大喧嘩。実はお久は吉原の遊郭へ自ら身を売りに行ったと知れ…
世話物のなかでは珍しく(?)ハッピーエンドで終わる物語です。

さすがに菊五郎,江戸の世話物は実に生き生きと演じています。清元延寿太夫の息子,尾上右近もずいぶんと成長しました。そして前の幕で花子を演じたばかりの菊之助も文七役で登場。最後の場では三津五郎や吉右衛門が舞台に花を添える,魅力的な喜劇です。


昼の部は切ない劇(時代物),美しい踊り,そして喜劇(世話物)ととても演目のバランスが良く,楽しめる舞台でした。ほかに興味がなくても,二人道成寺だけでも十分観る価値があるというものです。

どうやら人気は本物で,2月8日現在,チケットWeb松竹では昼の部は完売です。
いまからでも観たいという方,幕見席でも観るのは大変かも知れませんが,一見の価値ありです。寒い中並ぶのは辛いですが,ここはひとつどうですか?




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2009年01月26日

歌舞伎座さよなら公演 壽初春大歌舞伎 昼の部

16日に親父と夜の部を観に行ったばかりの壽初春大歌舞伎。

ですがやっぱり昼の部の演目も気になる。特に最後の玉三郎演じる「鷺娘」だけはぜひ観たいと思ってました。

今月の歌舞伎座は昼の部の人気が圧倒的で,Webで調べてもすでに満席ばかり,あきらめかけていたところで,チケットWeb松竹にアクセスしてみると,なんと23日が空いてるではありませんか! それも1等席の前から8列目の真ん中あたり。こりゃ取るしかないと思ってすぐにゲットしたのは言うまでもありません。

もちろん今回は彼氏Eくんと一緒です。


23日当日。前日から不意に仕事が忙しくなり,朝病院へ顔を出す羽目に。最低限の指示出しだけをして,電車に飛び乗る。遅れる旨をEくんにメールするも,携帯料金滞納したらしく止められてる…(;´∀`) 地下鉄を乗り継いで銀座駅に着いたのは10時51分。
あきらめて三越の地下でお弁当を買って,歌舞伎座へ。ようやくEくんと合流し,席に着いたときにはすでに一幕目が始まっていました。


一幕目は「祝初春式三番叟」
お正月などのおめでたいときに舞われる舞踏で,富十郎丈ほかの出演でです。
今年傘寿の富十郎丈だけあって,「翁」に必要とされるおごそかさはさすが。ただ,動きが少ない分,片足を上げた姿勢が長いと,体が震えてしまっているのが見えてしまいます。舞台が近いと「アラ」も見えてしまうんですよね。むしろ梅玉の三番叟や菊之助の千歳の方が良かったなぁ。


二幕目は「俊寛」
幸四郎の得意とする演目で,何年かぶりに観ました。個人的に歌舞伎俳優としての幸四郎はあまり好きではないのですが,この演目の俊寛は確かに俊寛の葛藤を良く表現できていると思います。
今回は瀬尾役の彦三郎丈がいきなり台詞をど忘れしちゃうハプニングもありました。
やっぱり,この幕でも丹左右衛門尉基康役の梅玉丈が光りましたね。


昼食休憩を挟んで三幕目は「十六夜清心」
心中かと思いきや,互いに助かってしまう遊女十六夜と所化清心。その後ひょんなことから悪の道へ転落する清心の心の変化が見物で,いかにも幕末に書かれた脚本という感じです。河竹黙阿弥らしく,七五調の名台詞も健在です。
さすがに菊五郎丈,江戸の世話物はとても安定した演技です。時蔵丈の十六夜もなかなかよかったですね。でも客席からの拍手が一番大きかったのが,俳諧師白蓮を演じる吉右衛門丈。やっぱり女性には吉右衛門が人気なんですよね。
求女役は時蔵丈の息子,梅枝くんが演じていました。いまの若い子らしく,線が細く,舞台映えという意味ではまだまだかも。でも個人的には好みだったりw

歌舞伎を本格的に観始めて日が浅いEくんには,序幕の十六夜と清心のやりとりが退屈だったようです。たしかに歌舞伎のペースって独特だし,今回は清元の浄瑠璃がまた良い意味で眠りを誘う名調子だったし。


四幕目。いよいよ「鷺娘」
玉三郎の踊りは何度も観ていますが,意外にも鷺娘は初めてなんです。
序盤から見せる,道ならぬ恋をした鷺の精の心の切なさ,そしてはかなさをみごとに演じています。さすが大和屋の兄さん(姉さん?),演出共々とてもしっとりかつ美しく魅せてくれました。長唄も良かったなぁ。
Eくんも昨年の七月大歌舞伎以来の玉三郎の舞台ですが,「すごいねぇ」と感嘆しておりました。


残すところあと2日しかありませんが,時間のある方はぜひ「鷺娘」だけでもご覧あれ。


来月は昼の部では玉三郎と菊之助の「二人道成寺」,夜の部では「勧進帳」が吉右衛門の弁慶で上演されます。どちらも観たいので,両方行くことにしました。



う〜ん,今年は歌舞伎座通いが増えそうです…。



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2009年01月18日

歌舞伎座さよなら公演 壽初春大歌舞伎 夜の部

16日金曜日。親父とふたりで歌舞伎座さよなら公演 壽初春大歌舞伎 夜の部を観てきました。

歌舞伎座の建て替えが決まり,今月から1年4か月にわたり,さよなら公演と銘打っての公演が行われます。その最初を飾るのが壽初春大歌舞伎です。昼夜ともに豪華配役で「さよなら公演」の始まり,そして新年の舞台にふさわしい演目が揃っています。


今回の夜の部は「壽曾我対面」「春興鏡獅子」「鰯賣戀曳網」の三幕。

まずは一幕目「壽曾我対面」
曾我五郎を吉右衛門,十郎を菊五郎,工藤祐経を幸四郎が勤めます。その他,芝雀,魁春,菊之助,染五郎,松緑などの豪華な配役で,いかにもお正月らしい顔ぶれです。

話そのものは曾我兄弟が親の敵の工藤祐経に出会う場面で,おめでたいとは言いがたい内容ですが,歌舞伎らしい「様式美」にあふれる舞台です。

荒くれ者の弟曾我五郎を演じる吉右衛門,分別のある兄十郎を演じる菊五郎はベテランらしい味わいを見せていましたが,幸四郎の工藤祐経はう〜ん…なんか舞台で大きさを感じないんですよねぇ…。むしろ息子の染五郎の方が今後が期待できそう。


二幕目「春興鏡獅子」
最近では勘三郎の十八番とも言える演目です。ご本人曰く,演じるのは17回目とか。
何度観ても当代の勘三郎の鏡獅子は素晴らしいです。特に獅子の精に姿を変えてからの踊りには見入ってしまいます。

今回胡蝶の精は片岡孝太郎の息子,片岡千之助と中村松江の息子,中村玉太郎が演じています。どちらも平成12年生まれですが,千之助は早生まれなので,学年ではお兄ちゃんになります。やはり年上のためか,千之助の方が踊りが上手。玉太郎は後半ちょっと疲れちゃったかな…。
そういえば,学校の同窓生らしき子供たちもこの幕だけは観に来ていました。その様子を見て親父曰く「昔のおまえみたいだな」って…。連れてきたのはあなたたちでしょうに。


この幕間でお食事。いつもながら吉兆でお弁当をいただきました。お正月はいつもお屠蘇が振る舞われます。内容もお正月らしく,黒豆や田作りなどが並び,ご飯も栗おこわとなります。お正月気分でおいしくいただきました。


三幕目「鰯賣戀曳網」
三島由紀夫による,いわゆる「三島歌舞伎」ですが,ある意味三島らしからぬ,楽しいお芝居になっています。平成17年の「十八代目勘三郎襲名披露」以来です。もちろん前回も観てますよ。
こういうコメディタッチの舞台は当代勘三郎の得意とするところで,実に生き生きと演じてる雰囲気が伝わってきます。玉三郎も「お姫様役」の凛とした雰囲気と違い,傾城と言いつつもちょっとくだけたところも見せつつ,もとお姫様だった気高さをよく表現しています。


観ていてとっても楽しい気分になれた夜の部でした。


大人気の「昼の部」もラッキーにもチケットをゲットできました。今度の金曜日,Eくんと一緒に行ってきます。

菊五郎の「十六夜清心」や玉三郎の「鷺娘」…とっても楽しみです。





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2008年12月15日

京都南座 吉例顔見世興行へ(その2)

翌日はいよいよ顔見世興行。だというのに,前夜日本酒を飲み過ぎたのか,親父は朝から食欲もなく,ちょっと調子悪そう。もういい歳だから,ちょっと心配。


いよいよ南座前に到着。正面でじっくり見たことがあまりなかったのですが,意外に小さいんですよね。間口は歌舞伎座の2/3ぐらいでしょうか?
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「まねき」の数の多さが顔見世興行らしくていいですね。

劇場内に入っても何となくこぢんまりした感じ。ロビーも狭いし。ただ,改装後だけあって,座席は歌舞伎座より断然良かったですね。
IMG_0088.JPG

1階左側のロビーには祇園や先斗町の芸妓さんやお茶屋さんから,役者さんへのこんなご祝儀がずらりと並んで壮観…東京では見たことないのですが…。


一幕目は「正札附根元草摺」
江戸歌舞伎の荒事ですが,実は僕は今回初めて観ました。愛之助と孝太郎の共演で,江戸の荒事を上方の役者が演じるという舞台でしたが,なかなかどうして,序幕としてふさわしい演目ではないでしょうか。

二幕目は「八陣守護城」
加藤清正の毒殺説をもとにしたお芝居です。我當丈が主役の正清役など,この演目は上方の役者さんで固められていましたが,東京では観ることができないため,とても新鮮な感じでした。おなじ清正毒殺説をもとにしたお芝居では,以前「二条城の清正」を歌舞伎座で観ましたが,そちらよりも僕は好きなお芝居ですね。

三幕目は「藤娘」
上方歌舞伎を牽引するスター「坂田藤十郎」のお出ましです。
歌舞伎座で玉三郎の「藤娘」は観ていますが,山城屋さんの歳を感じさせない踊りには感嘆するばかり。さすが大御所です。今回一番良かった演目です。

四幕目は「梶原平三誉石切(通称:石切梶原)」
吉右衛門のお家芸ですね。これも最近何度か上演されていますが,観た覚えがないんですよ…。吉右衛門は好きな俳優ですが,歌舞伎座だと口跡がはっきりしないところがあって,そこだけが残念でしたが,南座ではとてもはっきりした口跡。劇場の広さの違いなんでしょうかね。
ちなみに今月は歌舞伎座でも富十郎丈による「石切梶原(こちらは「名鷹誉石切」の題となっています)」も上演されています。見比べてみるのも一興かも知れませんね。

五幕目は「ぢいさんばあさん」
森鴎外原作の新作歌舞伎です。親父は二度目だそうですが,僕は初めて。家中でも評判のおしどり夫婦に降りかかる悲劇,別離,そして数十年ぶりの再会。夫婦のお互いを思う愛の深さをしっとりと表現したお芝居です。
仁左衛門の伊織に玉三郎のるん,どちらもとても素敵でした。また海老蔵演じる敵役(?)の甚右衛門も,酒癖の悪い嫌われ者をうまく表現していたように思います。
ふと我が身に投影して,(ゲイではあっても)そんなふうになれたらいいな,とちょっぴり切なさの混じる舞台でした。




いつも歌舞伎座ばかりなので,ついつい比較してしまいますが,南座は南座の良さがありますね。芝居小屋としては南座ぐらいの大きさがちょうど良いと思います。ただ,顔見世とはいえ観劇料だけは,この不景気な世の中,ちょっと高すぎませんか?松竹さん。




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ラベル:南座
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2008年11月10日

平成中村座 法界坊 NYバージョン 観劇記

先週の当直で引いた風邪もようやく快方に向かい,11月7日,またまた浅草寺境内の平成中村座に行ってきました。

今回は,「法界坊 NYバージョン」。11月の平成中村座でもこの日1日限り。
2007年7月のニューヨーク公演の再演のようです。

限定版らしく,おみやげに特性マグネットワッペンも配られました。
IMG_0067.JPG

また,英語の「筋書」が各座席に配られていました。

まず幕が開くと笹野高史さん扮する黒子による英語(口パクですが)の説明が入ります。

そして劇中のセリフも一部を英語で語られました。さらにはアドリブも英語でやってしまうサービスぶり。"Where do you come from ?"なんてお客さんに問いかけたりするもんだから,平座席に多い外国人の方々は大喜び。劇中の演技も外国人に分かりやすい演出にするためか,いつもよりも大げさに見えました。

また,今回も橋之助や勘太郎に茶々を入れて「何にやついてんだこの野郎」など,完全に共演の役者さんを食ってしまいました。前回,歌舞伎座の十七代目勘三郎襲名披露での上演でもそうでしたが,今回は更にその上をいっています。

そして幕のあとにも,歌舞伎では普段見られないカーテンコール。
出演者一同が舞台に上がって,観客に挨拶。

「法界坊」自体,色好みの破戒僧である法界坊が欲望のまま狂気に走り,また周囲の者たちのそれぞれの欲望や思惑が重なる,物語自体は暗くどす黒い話ではあるんです。
が,勘三郎が演じるとなぜか笑いの絶えない舞台になってしまう。
そんな勘三郎を「邪道」と言ってしまえばそれまでだけど,「法界坊」のどろどろさを笑い飛ばしてしまえるほど,勘三郎のおもしろさやサービス精神が出ている舞台だと思います。


正統派の古典歌舞伎もそれはそれで良いですが,時代とともに新しい風を取り入れ,そして更に磨きをかけてゆく。良いものは後世に残り,つまらない者は廃れてゆく。もともと歌舞伎はそういうものだと思うんですよね。何てったって江戸時代の大衆芸能ですから。

いま,それを精力的にやっているのが勘三郎だと思います。
そして,その挑戦が賞賛を集め,支持されている。それによって共演している役者さん方もとても生き生きとして,役者としてもとても成長しているように見えます。とくに扇雀,彌十郎,亀蔵さんたちなんか特にそうなんじゃないかな。


十七代目勘三郎,そのエネルギッシュな活躍ぶりには,当分目が離せそうにもありません。




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2008年11月01日

芸術祭十月大歌舞伎 夜の部

日付が変わってもう11がつですね。
最近何かと忙しく,なかなかブログの記事を書く時間がありません。
家でゆっくりする時間もあまりないのが実情で。


そんな中ですが,先月10月26日に親父とふたり「芸術祭十月大歌舞伎」の夜の部を観に,歌舞伎座へ出かけてきました。今回は千穐楽の観劇です。


一幕目は「本朝廿四孝」。この演目の「八重垣姫」は「三姫」と言われ赤姫役の中でも大役とされています。僕は平成14年の中村魁春襲名披露以来の観劇,玉三郎の八重垣姫は実に20年ぶりとか。
腰元濡衣を福助が勤めていましたが,玉三郎に気圧されることなく,立派に演じきっていました。さすが福助,中堅どころの巧さが光ります。
また,花造り箕作(実は武田勝頼)役の菊之助は凛とした若侍を立派に魅せています。

今回は「十種香」だけでなく「狐火」の場も加えられました。今回初めて観ました。
諏訪大社の使いの狐に連れ添われ,諏訪湖を渡って行こうとする八重垣姫。物の怪に憑かれたかのような姫の演技は,さすが大和屋の兄さん(姐さん?)。憑き物の憑いたような妖艶さを見せてくれます。


二幕目は「雪暮夜入谷畦道(ゆきのゆうべいりやのあぜみち)」通称「直侍」です。
もともとは「天衣紛上野初花(くもにまごううえののはつはな)」の外題で「河内山」とともに上演されていましたが,しだいに別々に演じられるようになり,片岡直次カの件だけを演じるときは,「雪暮夜〜」の外題が付けられるようになったとか。作者はご存じ河竹黙阿弥です。

江戸の世話物というと,わりと悪党ものやどたばたが多い(その一方で分かりやすい)印象がありますが,この演目はもちろん主役は悪党だけれども,舞台が雪降る夜であり,添い遂げられぬ悲恋の物語のためなのか,とてもしっとりとした風情ある舞台です。

元御家人の悪党片岡直次カを菊五郎,遊女三千歳を菊之助という親子競演でしたが,音羽屋さんはこういう舞台はとっても上手です。昼の部の「魚屋宗五郎」も観てみたかったですね。


三幕目は「英執着獅子」。女方の石橋物です。今回初めて観ました。
女方が勤める獅子なので優美さが売りと言うことでしたが,千穐楽のせいか,福助勤める獅子は結構郵送に首を振ってたてがみを回していました。


今回印象に残ったのは「直侍」。このブログでも何度も書いていますが,最近の菊之助の成長ぶりには目を見張ります。今後どのような舞台を見せてくれるのか,とても楽しみです。


今月は来週,平成中村座で「法界坊 NYバージョン」,末に歌舞伎座の「吉例顔見世大歌舞伎」を観に行く予定。まさに芸術の秋と言ったところでしょうか。



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2008年10月06日

平成中村座 仮名手本忠臣蔵

9月の末からすっかり涼しくなりましたね。

最近は飲み会が多くて,飲み会で寝不足→翌日爆睡→また飲み会→爆睡…といった繰り返しもあって,ブログの更新がおろそかになってしまいました。


ところで今年は浅草寺の「本堂落慶50周年記念大開帳」の記念行事として平成中村座が5年ぶりに浅草に戻ってきました。
今月は「仮名手本忠臣蔵」の通し狂言,来月が「法界坊」となっています。

運良くチケットが取れたので,3日金曜日,彼氏Eくんとふたりで行ってきました。演劇関係の仕事に携わっているEくん,お芝居を観に行くにはもってこいのお相手です。
今回観たのは「Bプログラム」。五段目,六段目,七段目,十一段目が上演されます。


開演前に浅草駅で待ち合わせ。例によってEくん遅刻…(;´∀`)
もう慣れましたけどね。つか,歴代彼氏で時間に正確だった人っていなかったような…。

浅草松屋でお弁当を買って,仲見世を通って浅草寺へ。久しぶりの浅草はずいぶん外国人観光客が増えましたね。

ふたりで観音様に参拝して,本堂裏の仮設小屋へ。入口が小屋風になっていたり,椅子席もありますが,内部のつくりも江戸時代の芝居小屋の雰囲気を再現した作りになっています。そして中村屋の白,柿,黒の三色の定式幕がかかっています。席は舞台右袖。舞台も花道も一望できる,なかなかいい席でした。ただし,仮説舞台だけあって,座席は僕らふたりには小さく,ふたりともおしりが痛くなってしまいました…。


五段目「山崎街道鉄砲渡しの場」「二つ玉の場」。今回はもちろん江戸の型での上演。セリフの少ない場ですが,闇夜で起こったふたつの殺しの出来事が次の六段目の悲劇につながる重要な場です。個人的には橋之助が勤める斧定九郎がいい味を出していたと思います。

六段目「早野勘平腹切の場」
勘平を武士に戻すべく御用金を用立てるため,義父与市兵衛は自分の娘であり,勘平の妻おかるは身売りすることで金を用立て,おかるは身売りされてゆく。そして義父与市兵衛の遺骸が運ばれ,勘平が義父を殺したのではないかとの疑惑が生まれ,勘平もそのように
勘違いし,進退窮まった勘平は切腹。しかし与市兵衛の遺骸を調べると致命傷は鉄砲傷ではなく刀傷。疑惑が晴れ,息絶え絶えの勘平に主君仇討ちの血判状に連名することが許されます。
身売りによる夫婦の別れ,親殺しの疑念,さまざまな因果が勘平一家に悲劇となって降りかかる場です。

さすがは勘平を当たり役としてる勘三郎だけあって,今回の勘平も力が入ってましたね。以前歌舞伎座でも観たことがありますが,舞台が近いぶん,役者の意気込みもこちらに伝わったのでしょう,思わず舞台を観ながら涙してしまいました。ここまで入り込める舞台もなかなかないですよねぇ…。
おかる役は孝太郎。おかるというと大和屋の兄さん(玉三郎)を思い浮かべますが,今回の孝太郎のおかるもなかなか良かったですよ。

七段目「祇園一力茶屋の場」
仇討ちを忘れてしまったかのように放蕩三昧の由良之助。しかしそれはすべて周囲を欺くため。
最近観た中で吉右衛門演じる由良之助がなかなかいい味を出していました。今回は仁左衛門。さすがにいい男だけあって城代家老としての風格は十分です。難を言えば遊び人ぽく見えないところかな…(笑)

話の筋としては非常に分かりやすいんですが,ちょっと途中だらける感じがしてしまいます。食事の幕間のあとにこの七段目が演じられると,中間は眠くなってしまうことが多いです。今回はさすがに眠くはなりませんでしたが,Eくんも同じ感想を持ったようで…さすが舞台経験のある人間,歌舞伎観劇の機会は少なくても,観るポイントは押さえてます。

十一段目「高家討入の場」
歌舞伎座ぐらい広い舞台だと,役者さんの数の関係でテレビドラマの忠臣蔵のような迫力がないんですが,平成中村座の舞台はちょうど良い狭さ(?)で臨場感たっぷり。
泉水での竹森喜多八(七之助)と小林平八郎(勘太郎)の立ち回りは,ふたりとも乗りに乗った大立ち回り。観客から拍手喝采でしたよ。あまりに激しい立ち回りなので,次の炭小屋の場では七之助はまだ息が上がってましたが…。

そして師直を討ち取り,浪士一同が鬨の声を上げるところで幕となることが多いのですが,今回はその後,塩冶判官の菩提所へ向かう花水橋のたもとで服部逸郎と出会い,討ち入りの首尾を聞かれます。服部は「あっぱれ,あっぱれ」と浪士の働きを褒め称え,道筋を変えるように促し,別れます。

この最後の場面,由良之助(仁左衛門)が悠然と花道を引っ込んで行き,服部逸郎(勘三郎)が舞台で馬上よりそれを見送るという,今回の二大スターの共演という粋な演出でした。


Eくんも「とっても楽しい舞台だったよ」「いい席取ってくれてありがとう」と言ってくれ,とっても楽しんでくれた様子。
もちろん僕もオススメの舞台です。なんといっても舞台や役者さんとの距離が近いのがいいですね。


歌舞伎座で観るより安いですし,まだチケットも取れるようですから,悩んでる人は観ることをオススメしますよ。



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2008年09月07日

赤坂大歌舞伎とデリリウム・カフェ

昨日,6日は親父と赤坂サカスへ。
今月は赤坂サカス内に今年3月オープンした,赤坂ACTシアターにて赤坂大歌舞伎が上演されています。TBSのCMでも流れていたのでご存じの方も多いでしょう。いま歌舞伎界で一番人気の中村勘三郎の興業です。今年11月末には中島みゆきの「夜会」も開かれます。

赤坂サカスは今回初めて。地下鉄の赤坂駅からは改札を出てすぐですが,場所柄平坦ではないですから,敷地内に階段も多く…ACTシアター入り口までは結局階段を上る羽目に。僕はともかく親父にはちょっときついんじゃないかなぁ…建物自体はハートビル認定だそうだけど,立地はバリアフリーとは言い難いですよ,TBSさん。
IMG_0048.JPG

ACTシアター自身もロビーは狭いし,会場内飲食物持ち込み禁止のクセにバーコーナー周囲の面積も狭く,人がごった返しています。バーコーナーにも大勢行列ができているし…これじゃ買う気が失せます。もうちょっと広くできなかったのかなぁ。
おまけに女性用トイレは1階のみですぐに長蛇の列。こんなこと,設計時点で分かりそうなもんだけどなぁ…。

座席は最新の劇場だけあってまずまずの座り心地。全席で1324席ですから,1866席の歌舞伎座よりふた回りほど小さい劇場。その分,舞台の臨場感は感じやすかったですね。


さて,肝腎の演目は「江戸みやげ 弧狸弧狸ばなし」と「棒しばり」。
勘三郎自身が筋書の中で語っていますが,「歌舞伎を観たことのない人に来てもらいたい」とのことで決まった演目だそうです。


まず一幕目「弧狸弧狸ばなし」。
「狐と狸の化かし合い,もうこりごり」と言った意味も込められているこの演目。あらすじは他でも読めますから割愛します。
5年前の12月,歌舞伎座で勘九郎(当代勘三郎)の伊之助,福助のおきわ,新之助(当代海老蔵)の重善といった配役で観ています。「もてる男は辛いなぁ」という重善の科白に場内大爆笑しました。

今回は勘三郎の伊之助,扇雀のおきわ,段治郎の重善という配役です。
笑いを取る世話物は当代勘三郎の得意とするところですが,新歌舞伎の「弧狸弧狸ばなし」でも彼のおもしろおかしさは卓越してます。ところどころに洒落を交えながら,笑いの連続の舞台,そして花道代わりに客席の通路を通る演出など,歌舞伎になじみのない方にも親しんでもらうという意図は達成されていると思います。ホントに凄い役者さんですよ,勘三郎は。


二幕目は「棒しばり」。
勘三郎のふたりの息子,勘太郎と七之助に亀蔵の共演です。
これも僕にとっては見慣れた演目ですが,「松羽目もの」と称される能や狂言からとった演目の中では,分かりやすく笑いの取れる演目と言うことで選ばれたのではないでしょうか。

勘太郎,七之助兄弟もずいぶん観てきましたが,ずいぶんと成長し,頼もしくなってきました。踊りもずいぶんうまくなってきました。勘太郎はますます口跡がお父さんそっくり。
ただね,お父さんの大活躍(?)を観たあとだとちょっと物足りないかな…。単体で観ればいざ知らず,脂ののりきった父親世代の演目のあとでは,どうしても物足りなさを感じてしまいます。順番が逆の方が良かったのでは?
若いふたりにはこれからも精進して更にいい役者さんになってもらいたいですね。


芝居のあとは,行きがけに偶然出会った,知人(♀)とその彼氏さん,親父と3人で赤坂サカス内の「デリリウム・カフェ」へ。
ベルギービール好きとしてはぜひ行ってみたかったところです。
IMG_0050.JPG


デリリウムはベルギービールのブランドで,意味は「せん妄」,おまけにトレードマークが「pink elephant(酔っぱらったときに見える象ですね)」という茶目っ気たっぷりのブランドです。またそこのビールに「tremens(=振戦)」とか「nocturnum(=悪夢)」なんて名付けちゃうんですから…(;´∀`)

日本だと茨城の地酒で「副将軍」というブランドで「悪代官」という吟醸酒を出しているそうですが,それ以外では知らないなぁ…。

いまでも時々行ってるビアハウスには種類はかなわないけど,樽生の種類が豊富なのはいいですね。料理もおいしかったし。

「ベルギー・ビールに詳しいんですか?」と聞かれたので,
「そうですね,いろいろ飲みましたよ」なんて答えたら,副店長さんから名刺をいただいちゃいました。

六本木にも系列店があるようですから,機会があったら行ってみたいものです。



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2008年08月25日

八月納涼歌舞伎観劇記

ここ数日急に涼しくなった関東地方。雨も降ったり止んだりのぐずつき気味の天気でしたが,24日,親父とともに歌舞伎座へ。そう「八月納涼歌舞伎」を観てきました。

八月は勘三郎率いる「平成中村座」の中心メンバーが主体となった出し物が毎年演じられています。歌舞伎の入門にももってこいですが,見慣れている者からしても,肩の力を抜いて楽しめる演目が多く,楽しみなことが多いです。
今回は第3部の「野田版 愛陀姫」が評判ですが,あえて第1部を観てきました。出し物は「女暫」「三人連獅子」「らくだ」の3つ。

席は西の2階桟敷でした。けっこう舞台にも近く,見下ろす形ながら花道もよく見えて,役者さんの表情もよく見えるいい席でした。お気に入りの松也くんも近くで見られてラッキー(^_^)V

開演前のロビーでは,大学の同級生に偶然鉢合わせ,なんてハプニングもありましたが。


まずは「女暫」
成田屋のお家芸である歌舞伎十八番の「暫」を手本として,女形を主人公とした,いわゆる「パロディもの」です。
ですから舞台も「暫」の荘厳な感じを意識しつつもくだけた感じの楽しい舞台。
「女暫(巴御前)」を勤める福助と「女鯰」を勤める七之助との掛け合いや,最後に巴御前が急に役を離れて一人の女性になり,舞台番(勘三郎)に引っ込みの六方を習うくだりなど,軽妙で笑いを誘う場面が続きます。

福助もこういうくだけたお芝居が上手になりましたね。勘太郎はますます口跡がお父さん(勘三郎)に似てきました。七之助も経験値が上がったのか,以前よりのびのびと演じているのが印象的でした。

この幕間でお食事タイム。親父と一緒なので今回も吉兆歌舞伎座店でお食事しましたが,吉兆もいつもの松花堂弁当ではなく,八月限定の「鯛茶漬け」。
この鯛が変わってまして,胡麻味噌だれにづけにしてあります。一杯目は胡麻味噌だれのまま,海苔とわさびでいただき,二杯目は残ったづけをご飯の上に敷き詰め,だしをかけて蓋をして蒸らしてからいただきます。
鰻の「ひつまぶし」のように2度おいしいお料理で,大変満足しました。これならウチでも作れそうだぞ…φ(´ι _`  )


2幕目「三人連獅子」
連獅子というと親子で演るものが多いですが,父,母,子の三人が登場するのが特徴です。父の精を橋之助,母の精を扇雀,子の精を橋之助の息子,国生が勤めます。東西成駒屋の共演でもあります。
まずはなんと言っても橋之助,踊りのうまさ,舞台での風格共にとても素晴らしかったです。ここ数年で本当に素晴らしい,実力派の役者さんになりました。
扇雀も踊りが良かったです。やっぱり和事の系譜ですから,柔らかな動きはとてもきれいです。
国生くんは歌舞伎役者さんの子供にしては珍しい,ぽちゃ体型。その割に良く体は動いてましたね。まだ中学生になったばかり。これから背が伸び出すとやせるかな?

最後に「らくだ」
もとは落語からとられたこの劇,もとがもとだけに笑いの連続です。8年前に菊五郎と三津五郎の襲名前,八十助が演じたものを観ていましたが,このときも抱腹絶倒。おまけに菊五郎が「そのついでに三人目の女房までもらうつもりだな」なんてアドリブを入れたもんだから,場内大爆笑,八十助は苦笑い。そう,ちょうど「近藤サト」と離婚したばかりの頃だったんですよ。

今回は半次をおなじみ三津五郎,久六を勘三郎が勤めます。
蒙古のお芝居のおもしろさは絶対に「一回観て経験して」欲しいです。口で説明しても分かってもらえないでしょうし。始めから終わりまで笑い転げてしまいます。「死人馬之助」役の亀蔵の死人ぶりも絶品です。


開演も27日までとあとわずかですが,興味とお時間のある方は,幕見でもいいですからぜひご覧ください。オススメですよ。

来月は赤坂歌舞伎の「弧狸弧狸ばなし」,10月は「平成中村座」での「通し狂言 仮名手本忠臣蔵」と中村や一門のお芝居が続きます。10月は歌舞伎座の演目もなかなか興味深く,どっちも行きたいなぁ…どうしよう…贅沢な悩みです。




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2008年05月31日

NHK-FM「邦楽ジョッキー」

5月のGW中,親父とふたりで親戚の結婚披露宴に出かける用事がありました。その行きの車中で,何気なくNHK-FMをかけていました。

普段自分の車では,CDないしはナビのミュージックサーバに録音した曲(主にJ-POP)を聞いているのですが,自分の曲ばかりかけては親父もつまらないだろうし,親父はクラシック好きなので,何の気はなくNHK-FMをかけたという次第。

クラシックの番組をやるかと思いきや,11時から「邦楽ジョッキー」と言う番組が始まりました。何気なく聞いていると,DJは二代目尾上松也くん。なんと,僕が注目している役者さんじゃないですか!! 
松也くんは2005年に亡くなった,六代目尾上松助さんの息子さんで1985年生まれの23歳。お父上は音羽屋の名脇役で定評がありました。松也くんもいまは若衆から若女方までこなす,今後の成長が期待される有望株。


放送内容はDJ松也くんのトークに加え,長唄や常磐津,清元などの邦楽を案内する内容。
この日はちょうど第一週だったので,「今月・この舞台」ということで,「三社祭」のお話でした。

若さゆえに古典や唄の知識など,まだまだ知らないことも多いよう。この日も常磐津の「松魚(かつお)売」について「なんで松の魚でかつおと読むのか分からない…」とか「がんばって勉強します」なんて…(笑)でも,正直に番組中で告白しちゃったりするところがまたおもしろさであったりします。


自宅に帰ってから調べてみると,昭和51年放送開始の,四半世紀以上続長寿番組なんですね。歴代のDJは、坂東玉三郎,中村福助,市川染五郎,尾上松録,市川亀治郎,などなど…いやはや,大和屋の姉さん(?)もやってたんですねぇ…。


翌週の5月9日はゲストをお招きしてのトーク。附打(舞台の上手にいて,役者の動きに合わせて附けという音を入れる役:詳しい解説はこちらのサイトへどうぞ)の保科幹さんがゲストで,僕は残念ながら聞きそびれてしまいましたが,親父によると,「打つタイミングを外して役者に睨まれた」とか,舞台を知っている人にはなかなかおもしろいお話が聞けたようです。


こういう番組をやってるから,NHKってバカにできないんですよね〜。
興味のある方は,平日金曜日の午前11時〜ですよ。番組のホームページはこちら

平日は無理という方には再放送もあります。しかし,時間ははなんと土曜の早朝午前5時〜!!
さすがに聞けないよね。・゚・(ノД`)


僕も聴きたいんですが,,うちにラジオないんです…だって,音楽聴くならMacやiPodで十分だし。

録音して聞くためにも,MDラジカセでも買おうかな…(;´∀`)
イカン,またモノが増える…





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2008年05月14日

今年も観劇「團菊祭五月大歌舞伎」

去る5月11日,歌舞伎座に「團菊祭五月大歌舞伎」を観劇に行ってきました。

亡くなった母が当代の團十郎の大ファンであったこと,母の誕生日が5月であったことから,子供の頃から5月の團菊祭にはちょくちょく行ったことを覚えています。

今年の出し物は,九世團十郎や五代目菊五郎にちなみ,河竹黙阿弥作の舞台がメイン。昼の部には「極付 幡随長兵衛」,夜の部には「青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ) 白浪五人男」が上演されています。江戸歌舞伎のおもしろさが凝縮された出し物といえるでしょう。


今回は夜の部を観劇。「白浪五人男」は平成16年4月歌舞伎座での勘九郎(当代勘三郎)の弁天小僧以来。

白浪五人男といってもピンと来ない方もいるかもしれません。「弁天小僧菊之助」といえばおわかりでしょうか? また,白浪とは盗賊の隠語であることはご存じでしたか?

白浪五人男は,日本駄右衛門という大盗賊を頭に,そこに集まる盗賊の生き様をつづるお芝居。今回は弁天小僧菊之助を菊五郎,日本駄右衛門を團十郎,南郷力丸を左團次,赤星十三郎を時蔵,忠信利平を三津五郎が勤めます。


序幕は弁天小僧を中心に,盗賊たちが日本駄右衛門の仲間になってゆくさまを描きます。
序幕「新薄雪物語」の序幕を踏襲した,桜が満開の初瀬寺を舞台とする華やかな場面で始まります。歌舞伎ではこういう「ほかの舞台の場面を借りるパロディ」が良くありますね。日本駄右衛門との出会いの場面は「児雷也」の一場面ともよく似ています。そして回向料の百両を巡って赤星十三郎と忠信利平の奇妙な巡り会い…「思いがけずに手に入る百両」と「三人吉三」にも出てくる科白に黙阿弥の洒落っ気を感じます。


二幕目は世話物風の幕になります。呉服店浜松屋を舞台とした,ある意味壮大な化かし合いが展開します。
序盤は浜松屋の店先で,女装した弁天小僧と伴の奴に化けた南郷力丸が品物をせしめようとするところから始まります。正体がばれて,「こんな窮屈な格好はやめたやめた。お〜暑い暑い」と女装した弁天小僧が襦袢の前をはだけて仰ぐさま,番頭に算盤で額に傷を付けられた事をネタに謝罪の金子を強請るさま,そして実は番頭までもが売り上げをちょろまかしていたというオチがつき,思わず笑ってしまいます。

さすがに音羽屋の芸だけあって,当代菊五郎のうまさが光ります。

第二場では序盤での窮地を救ったはずの侍が実は日本駄右衛門であり,弁天小僧の騙りを見破ったのも騙りであり,実は浜松屋の金子すべてをねらっていたというどんでん返し。さらには黙阿弥に特徴的(?)な浜松屋の息子が実は日本駄右衛門の子であり,浜松屋の実子が弁天小僧だったという複雑な人間模様。偶然に偶然が重なりすぎて,昼ドラもびっくりのばかばかしすぎるほどの設定ですが,歌舞伎になるとあまり気にならないのはなぜでしょうね。

第三場では,五人の盗賊が浜松屋に仕立てさせた小袖を着て,「志ら浪」と描かれた傘を持ってのそろい踏み。捕手を前に七五調の科白で一人ずつ名乗りを上げる,歌舞伎らしい華やかな舞台です。菊五郎,團十郎,三津五郎,時蔵,左團次の当代のベテランが一堂に会するさまは,とても贅沢。さすがに團菊祭,江戸歌舞伎の粋な感じが良く出ています。


大詰。盗賊たちにもついに追手が迫り窮地に立たされます。
第一場では極楽寺屋根の上での弁天小僧と捕手の立ち回り。以前より菊五郎劇団の立ち回りは評判ですが,今回も魅せてくれました。菊五郎も息も乱れずに演じているさまはとても還暦を超えたとは思えませんね。

第二場。極楽寺山門での進退窮まった日本駄右衛門と捕手の青砥藤綱(富十郎)の対峙。大人しく縄に付こうとする日本駄右衛門に「義賊ゆえにこの場は見逃す」と青砥藤綱はこの場は見逃し再会を約束します。
ほんの10分程度のちょい役ではありますが,富十郎丈の存在はとても大きくて,舞台がとても引き締まります。

「この場は収めて後日決着を図る」というこれも歌舞伎特有の幕引きの方法。いわばお約束ごとのようなものです。日本人の持つ義理堅さの一面がにじみ出ているようにも思えます。「非寛容・他罰的」と言われる近年の日本人には持ち得ない心の広さのような気がしますが,いかがでしょうか?


勘九郎を中心とした,平成中村座の面々での「白浪五人男」も良かったですが,今回の「白浪五人男」もベテランの味わいがとても良く出たお芝居でした。
江戸歌舞伎のテンポの良さも併せて楽しめます。26日まで,東銀座の歌舞伎座で公演中です。


僕自身は,昼の部の「極付 幡随長兵衛」も時間があれば観てみたいですねぇ。ひいきの尾上松也くんも出てますし…。





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2008年03月26日

歌舞伎座三月大歌舞伎

今までの飽きすぎたブランクを取り戻すべく(?)連チャンで更新します(^^ゞ

去る3月23日,親父と2人で歌舞伎座に「三月大歌舞伎 夜の部」を観に行ってきました。

まず一幕目の「鈴ヶ森」 いまでも首都高速1号羽田線のランプにこの地名が残ってますね。前髪立ちの美少年である「白井権八」を中村芝翫(こういう配役が歌舞伎的な美学というんでしょう),「幡随長兵衛」を中村富十郎が勤めます。
剣術に優れる白井権八が襲いかかる雲助たちを切って捨てる立ち回りにまずおもしろさがあるのですが,さすがに昭和一桁生まれの芝翫丈には派手な立ち回りは厳しいのでしょう,今までみた「鈴ヶ森」の中では一番大人しい立ち回りだったように思います。しかし存在感はピカイチ。富十郎の幡随長兵衛も名の通った侠客を風格たっぷりに見せます。大ベテラン二人による味わい深い演技でした。

早めの食事休憩の幕間後の二幕目は「京鹿子娘道成寺」 今回は道行から押戻まで。藤十郎の喜寿を記念した演目です。
娘道成寺と言えば坂東玉三郎が演じているものが一番有名かもしれません。襲名披露の時に演じたように,中村勘三郎もまたこの演目を得意としています。
今回の「白拍子花子」は坂田藤十郎が演じます。押戻では「大館左馬五郎照剛」を團十郎が勤め,昨年の松竹座に次ぎ2度目,歌舞伎座では初めて成田屋と山城屋が同じ演目で共演します。
さすが現代の上方歌舞伎,和事を代表する藤十郎,お年を感じさせない柔らかな物腰です。踊りの配分も玉三郎や勘三郎の演じる花子とは異なっていました。これも「和事」の型なんでしょうか?
押戻の團十郎も元気そうで何より。大病からの順調な回復ぶりが印象的でした。

最後は「江戸育お祭り佐七」 三世河竹新七作の世話物です。幕末の世話物らしく,決してハッピーエンドではないところがいかにも歌舞伎的です。佐七を菊五郎,小糸をと寄贈が勤めます。時蔵の息子梅枝との共演もみられます。
話の筋自体は愛憎劇と勘違いより引き起こされる悲劇的な幕切れではあるものの,個人的にはそれほどのめり込むようなあらすじではありません。
しかし,世話物の主人公を演じたときの菊五郎の冴えた演技には観ていて惚れ惚れとするものがあります。今回もそんな「菊五郎ワールド」に引き込まれてしまいました。共演していた錦之助も生き生きとしたお芝居でよかったですよ。


来月はいろいろイベントもあるので歌舞伎はお休み,次は五月の團菊祭に是非行こうと思います。夜の部の「白波五人男」の通し狂言がねらい目です。




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2008年01月15日

歌舞伎座百二十年 壽 初春大歌舞伎観劇記

記事にするのが遅れてしまいましたが,10日に親父とふたりで歌舞伎座へ歌舞伎を観に行ってきました。

今回は昼の部,夜の部とも松本幸四郎,中村吉右衛門兄弟がメインの出し物,それも歌舞伎座百二十年の節目と新春と言うことで,祝い事系の出し物が多かったのですが,十二代目團十郎が久しぶりに「助六由縁江戸桜」の助六を演じるということなので,夜の部を観てきました。


一幕目は「鶴寿千歳」。
昭和天皇の御大礼(即位の礼)記念の所作事です。唄には年号である「昭和」が織り込んであります。
短い踊りですが,合計約160歳(!)の富十郎丈と芝翫丈の踊りはさすがにベテランの雰囲気ある踊り。

二幕目は「連獅子」。
以前,当代の勘三郎(当時は勘九郎),勘太郎,七之助親子の連獅子は観たことがありますが,今回は幸四郎,染五郎父子による連獅子です。
最近の染五郎の成長ぶりがすごい。踊りもよく体が動いていたし,父の幸四郎よりはつらつとしていました。幸四郎は風格はあるものの,染五郎と並んでしまうとなんか老けてしまったような印象が…。
この幕の時,お腹の調子が優れず,何度もトイレに行く羽目になったのが残念です…(;´∀`)

三幕目が「助六由縁江戸桜」。
江戸歌舞伎の伝統をきちんと受け継いだ,成田屋伝統の芸です。ちなみに同じ演目でも「助六由縁江戸桜」の題名を使うことはは成田屋にしか許されていないんです。助六で欠かせないのが河東節。役者さんも河東節の皆さんも大勢必要ななかなか大仕掛けの舞台です。

揚巻は福助ですが,なんと初役と。そんなところはみじんも感じさせない,粋な揚巻を演じていました。
白酒売は梅玉。さすが紫綬褒章をもらっただけのことはあります。けんかっ早い助六に対して気弱な兄の役ですが,その気弱さがよく出ておりました。ここ数年の梅玉は素晴らしい演技をたくさんしています。
おなじみ「股くぐり」の場面。通人は亡くなった六代目松助丈のはまり役でした。今回は東蔵が勤めましたが,なかなかどうして,おもしろおかしく演じてくれました。

團十郎も数年前に大病を患ったとは思えないほど元気になりました。なにせ助六はほとんど舞台に出っぱなしですからね。少し痩せてスマートになった分だけ,粋な助六になった気もします。



話は変わって今夜から夜行列車に乗って,友達のいる南九州まで旅立ちます。

そのお話は,次の記事にでも。



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2007年10月09日

芸術祭十月大歌舞伎:夜の部

9月の半ばから3連休2連チャン,そして僕の場合はそのあと遅めの夏(秋)休み.
そしてまた3連休でしたね.
なんか休みが多すぎると仕事モードへの切り替えがうまくいかなくなりそうで怖いです.

さて,今回の3連休,前半はいつものように(?)ニチョで飲んだくれていましたが,そのことは別の機会に譲るとして,最終日の昨日は,親父と飲み仲間のMご婦人と3人で,歌舞伎座へ観劇に行って参りました.

昼の部の藤十郎が演じる「恋飛脚大和往来」も興味があったのですが,演目そのものは何回か観ているので,今回は僕自身初めてとなる「怪談牡丹燈籠」がメインの演目である夜の部にしました.
「怪談牡丹燈籠」はご存じの方も多いでしょうが,原作は三遊亭円朝の落語です.今回は俗に「大西本」と呼ばれる脚本で書かれたもので,劇中に三遊亭円朝が高座で牡丹灯籠を話している様子を見せるのが特徴です.

現作は落語なんで,ところどころにオチはあるんですが,話の筋としては笑える話ではありません.結末もハッピーエンドではありませんし.「怪談」と名が付いているとおり,当然幽霊は出てくるのですが,愛と金と欲におぼれた人間ドラマと言った方がぴったりです.

序盤は萩原新三郎(愛之助)に恋いこがれ死に幽霊となったお露(七之助)と,その後を追いやはり幽霊となったお米(吉之丞)が中心となって話が進み,怪談らしい話の筋です.そこにお家乗っ取りを企むお国(吉弥)と源次郎(錦之助)の話が絡んできます.

中盤以降は新三郎の下男,伴蔵(仁左衛門)とその妻お峰(玉三郎)が話の中心となり,そこに零落した源次郎とお国の話が絡みます.

河竹黙阿弥の脚本ほどではないですが,人間関係が複雑に絡み合っています.

怪談と言っても本当に怖いと感じるところはあまりなくて,吉之丞さんのお米は味わい深く,たいへん印象に残りました.また,玉三郎と言うとお姫様や傾城役の印象が強いですが,いわゆる市井の女であるお峰を生き生きと演じていて,玉三郎の別な一面を見たように思います.

恋いこがれ死んで幽霊となり,ついには恋人まで取り殺してしまうお露の情念.そして,貧乏だったけれども仲むつまじかった頃と金を持ち始めたとたんに冷えてしまった夫婦の間柄,どちらか幸せだか分からない,と嘆くお峰の心境.
どちらも僕の胸にチクチクと刺さってきます.

時代は変わっても,恋愛の情念には変わりがないんですね…


二つ目の演目は「奴道成寺」.

「京鹿子娘道成寺」から派生した「道成寺もの」のひとつです.
「奴」の名で分かるとおり,白拍子花子は実は女装した狂言師「左近」であった,と言うところがミソ.左近を三津五郎が勤めています.

所化役には今回,若手がぞろぞろ.三津五郎の長男巳之助,時蔵の次男萬太郎,翫雀の長男壱太郎,彌十郎の長男新悟,錦之助の長男隼人,二代目板東吉弥の孫小吉,などなど次代のさらにその次あたりを担う超若手がぞろぞろ.

劇中で玉三郎一門の玉雪,功一の名代昇進披露を大和屋一門を代表して三津五郎が挨拶しました.

さすが踊りの名手三津五郎だけあって,お面を変えながらの踊りなど,常磐津と長唄の掛け合いもすばらしく,生き生きした踊りを魅せてくれました.




来月の歌舞伎座は顔見世ですが…なんか演目がイマイチパッとせず,あんまり「観たいな」という気分になりません.この分だと来月は観劇はおやすみかな?



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2007年09月04日

秀山祭九月大歌舞伎(夜の部)観劇記

2日(日曜日)は夕方,親父と歌舞伎座で待ち合わせ.

昨年から,歌舞伎座の九月大歌舞伎は初代吉右衛門の俳名を取って「秀山祭」として当代の吉右衛門が中心となって,初代吉右衛門ゆかりの芝居を演じています.

今年は夜の部を観に行きました.演目は「壇浦兜軍記 阿古屋」「身替座禅」「二条城の清正」です.


一幕目は「壇浦兜軍記 阿古屋」

源平合戦の後,行方をくらましている敵方平景清の居場所を詮議するため,景清の恋人である遊女阿古屋(玉三郎)を呼び出し,行方を聞き出そうとするお話.力ずくで聞き出そうとする「赤面」の岩永(段四郎)に対し,縄もかけず知と情で詮議しようとする秩父庄司重忠(吉右衛門).重忠は阿古屋に楽器を演奏させ,恋人の居場所や恋の馴れ初めについて問いただします.

この演目は遊女阿古屋を勤めるためには,琴,三味線,胡弓を弾きこなせなくてはなりません.また,赤面の岩永も,まるで人形のように振る舞い(台詞も一言も発しません,長唄が代わりに発します),詮議の緊張感のなかにおかしみが加わっています.

「阿古屋」を観たのは平成14年の四月大歌舞伎が最初.玉三郎の阿古屋,梅玉の重忠,勘九郎(当代勘三郎)の岩永の配役でした,玉三郎の見事な演技そして楽器の演奏に感動しました.

今回も玉三郎,当代きっての女形の素晴らしい演奏,そして演技に魅了されました.長唄との掛け合いも良かったです.ただ,この前よりもオーラが少なかった気がするのは,初日のせいでしょうか? それともこちらが見慣れたせいなんでしょうか? 一方,吉右衛門は「知と情にあふれたさばき役」にはぴったりですね.


二幕目は「身替座禅」

「山の神」と称される強い奥方,玉の井(左團次)にナイショで遊女とのデートに出かける口実に,恐妻家の大名,山蔭右京(團十郎)が座禅を組むと言いだし,太郎冠者(染五郎)に身替わりを頼んだものの….

「松羽目もの」ではありますが台詞に堅苦しさが残るものの,舞台の内容は夫の浮気と妻の反応であり,時代が変わってもこのおかしさは変わりません.
團十郎丈は十数年ぶりの右京役だそう.大病から復帰された團十郎丈ですが,この浮気者大名を軽妙に演じてい田のが印象的.昔は型苦しさが強かった印象がありますが,憑き物が落ちのかとおもえる変わりようでした.

染五郎の太郎冠者も良かったですね.高麗屋一門は,芸風にしても何となく好みではないのですが,最近の染五郎はいいですね.むしろ父の幸四郎丈よりいいかも.

左團次の「山の神」は怖すぎます(笑)


最後の演目は「二条城の清正」

初代吉右衛門が清正役を得意としており,昭和初期にその初代吉右衛門のために書かれた芝居です.

2幕続けて古典的な芝居でしたから,ここで一気に昭和の劇になるんですが,そのギャップがどうも….吉右衛門,左團次,段四郎,福助,魁春…とキャストは豪華なんですけどね…脚本そのものがちょっとおもしろみがないというか…特に御座船の場はやや冗長に過ぎる気がします.

個人的には二条城での家康と秀頼の対面の場だけで十分な気がしました.


来月,歌舞伎座での十月大歌舞伎は,昼の部に藤十郎の「恋飛脚大和往来 封印切 新口村」です.やじさんがお好きな和事のお芝居です.新口村はとくにしっとりしたお芝居ですよね.夜の部は「怪談 牡丹灯籠」の通し狂言.

昼夜どちらに行こうか,ちょっと悩ましいですね.
10月は学会もあるし,行けるかなぁ….




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2007年07月08日

「NINAGAWA 十二夜」 観劇記

昨日は七夕.とはいっても東京は蒸し暑く,どんより曇り空.
そんな天気でしたが,親父とふたりで,歌舞伎座に「NINAGAWA 十二夜」初日を観てきました.

「十二夜」はもともとシェークスピアの喜劇のひとつ.シェークスピアというと,どうしても「ハムレット」のイメージが強すぎたこと,学生時代の英語の授業の教官に読まされた洋書のシェークスピア劇評の影響で,なんだか難しい劇なんじゃないかという印象を抱いていました.

「NINAGAWA 十二夜」はシェークスピア喜劇を歌舞伎の世界に再構築したもの.尾上菊之助が世界に名だたるシェークスピア劇の演出家,「歌舞伎には手を出さない」と公言していた蜷川幸夫を口説き落として実現したとか.2005年7月,歌舞伎座での初演は話題となり,テレビニュースでも紹介されたほどでした.
今回はその話題作が,先月の博多座に引き続いての歌舞伎座で公演.2年ぶり再演となります.再演にあたり演出に手直しをしたようです.

「十二夜」の主題は,4人の男女が織りなす片思いの糸のもつれ,そして人間のもつ表と裏の二面性.マジックミラーを大胆に使った舞台装置が,それを暗喩したかのように思えます.

物語の中心人物である双子の兄妹,斯波主膳之助と琵琶姫,そして琵琶姫が男装した小姓獅子丸を菊之助が勤めます.

序盤は主膳之助と琵琶姫の早変わりで魅せます.嵐で船が難破,兄妹別れ別れになってしまう.琵琶姫は生きていくために男装し,獅子丸と名を変え小姓として大篠左大臣(錦之助)に仕えることを決意します.
左大臣に寵愛されるうち,いつしか左大臣に対する想いを募らせる獅子丸.しかしは左大臣は織笛姫(時蔵)に片思いの真っ最中.左大臣の使いとして織笛姫に会い,今度は織笛姫に見初められてしまう獅子丸.片思いのトライアングルに引き込まれてしまいます.
その獅子丸実は琵琶姫,小姓の格好なのに姫言葉が出てしまったり,仕草にもお姫様らしさが出てしまったり.その仕草は,ゲイの若い子たちが二丁目あたりでオネエ言葉でしゃべってってたりするのとダブって見えちゃったり.
そして,仮の姿の獅子丸のままでは決してかなうことのない恋心.笑いの中にも,ちょっぴり甘酸っぱさを感じてしまったのは僕がゲイだからでしょうか.

そういえば,菊之助,同期の海老蔵と違って全然浮いた噂も聞きませんが,まさか…?
んなわけないか(笑) こういう妄想は腐女子の方々にお任せしましょう(爆)

閑話休題.

そして中盤.織笛姫の屋敷内での出来事を中心に展開します.堅物の用人丸尾坊太夫(菊五郎)は,腰元麻阿(亀治郎)や洞院鐘道(左團次),安藤英竹(翫雀)に煙たがられる存在.仕返しとばかりに織笛姫からのものと見せかけた,偽の恋文にまんまと騙されて物笑いのネタにされます.とくに亀治郎や翫雀は非常に生き生きとして,楽しい場面に仕上がっています.

終盤,主膳之助の登場により,急速に絡まった糸がほどけ,めでたしめでたしの大団円.


観るまではシェークスピアの歌舞伎による再構築といっても,何が何だか見当もつきませんでしたが,見終わってみれば非常に楽しい舞台でした.もともとの劇が名作と呼ばれていることもあるのでしょうが,下手な新作歌舞伎なんかよりもよっぽど面白いし,役者さん方も生き生きしていました.シェークスピアのこんな「和訳(といっていいんでしょうか?)」も面白い.もちろん,蜷川幸夫もずいぶん苦労したでしょうけどね.

「歌舞伎は難しくてちょっと」とか「やっぱり古典が」なんて言ってる方たちにも是非観ていただきたい,おすすめの舞台です.


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2007年05月06日

「團菊祭五月大歌舞伎」観劇記

昨日,5日は親父と知り合いのおばさまと一緒に歌舞伎座で歌舞伎観劇.
なんだかんだで2月から毎月観に行っていますね(^^ゞ

今回は「勧進帳」と「与話情浮名横櫛」が観たかったので,昼の部です.前日二丁目で飲み過ぎて寝坊してしまい,席に着いたのは幕が開いた直後になってしまいました….ゴールデンウィークと言うこともあり満席で,おまけに人いきれで暑いのなんの…ι(´Д`υ)

一幕目は「泥棒と殿様」です.山本周五郎原作の小説を題材にした作品で,昭和43年の初演以来,まだ3回ぐらいしか上演されてません.今回は泥棒伝九郎役を松緑が,殿様役を三津五郎が務めています.
お家騒動でおんぼろ屋敷に幽閉された若殿と,そこに押し入ってしまった泥棒,ふたりの出会いから,一緒に暮らすうちに芽生えた奇妙な友情を描きます.昭和に入って書かれた脚本だけあって現代劇に近いので,話としては筋書きを見なくても十分にわかるし,所々に笑いのエッセンスが振りまいてあります.松緑,三津五郎のどちらも役柄を上手にとらえており,おもしろい舞台でした.ふたりともちょっとだけ台詞をとちってしまったのはご愛敬でしょう.

一幕目のあとはお昼休憩.親父と歌舞伎座へ行くときのお約束で,昼食は吉兆の松花堂弁当です.おいしいんですが,さすがに寝不足が響いて全部食べきれませんでしたよ.もったいない….

二幕目はいよいよ歌舞伎十八番「勧進帳」.松羽目ものの代表作ですね.
さすが成田屋の芸.團十郎の弁慶は風格もあり,今回は声も良く出ていて復活ぶりをアピールしていたように思います.そういえば,團十郎丈は紫綬褒章を受章されたんですよね.菊五郎の富樫もさすがの風格です.弁慶と富樫の問答は観ごたえがありました.

三幕目は「与話情浮名横櫛」,いわゆる「お富さん」ですね.
今回は木更津海岸見染の場と源氏店の場です.
今回は若手コンビ,海老蔵が与三郎を演じ,菊之助がお富を演じます.
今回の菊之助のお富ですが,蝙蝠安のあしらい方など,なかなか上手くて驚きました.女形としてきれいなだけでなく,艶っぽさが出てきた気がしますね.
一方の海老蔵ですが,見染の場の与三郎の「つっころばし」ぶりがなかなかでした.いままでどちらかというと野性的な役や殿様役などが目立ちましたが,芸の幅が出てきたんでしょうかね.今回に関しては菊之助のうまさが光っていました.
蝙蝠安は市蔵丈でしたが…やっぱりこの役が一番上手いのは,当代では勘三郎でしょうね.

四幕目は「女伊達」
長唄囃子の踊り.芝翫,翫雀の東西成駒屋の競演に,門之助が加わります.
さすが踊りの名手だけあって,芝翫丈は歳を感じさせません(うちの親父と同い年ですよ)翫雀丈も父上の坂田藤十郎丈にだんだん似てきましたね.

夜の部の「女暫」や「め組の喧嘩」,新橋演舞場の吉右衛門の「鬼平犯科帳」も見たいですけど,さすがにお金かかるし暇もないし…それより…(;´∀`)

六月は観劇はお休みして,七月の歌舞伎座は「NINAGAWA十二夜」の再演です.こちらは観に行きたいなと思ってます.

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2007年04月08日

「二代目中村錦之助襲名披露」観劇記

年度が替わって,気持ちもリフレッシュしたいところなのに,相変わらずの,というか3月以上の忙しさ.

そんな相変わらずな多忙な毎日の中,何とか時間を作って歌舞伎を観に行ってきました.なんだかんだで今年は1月から毎月観に行ってますね(^^ゞ 今回は夜の部に親父と行ったんですが,今回は残念ながら桟敷席は取れず,前から2番目の一等席.役者さんがよく見えるのはいいけど,全体を眺めるにはちょっと不向きです.

今月の歌舞伎座は中村信二郎改め二代目中村錦之助の襲名披露.初代の中村錦之助,後の萬屋錦之助は,50代,60代の方には「往年の大スター」として馴染み深いのでしょうが,僕にはピンと来ないんですが….二代目は初代の甥に当たります.同じ萬屋一門では,お兄さんが当代の中村時蔵,いとこには中村獅童もいますね.

一幕目は「実盛物語」.元は源氏方の侍なれど,心ならずも平家に仕えている斉藤別当実盛の人物像を,木曾義仲の誕生秘話にからめた舞台です.設定は歌舞伎らしく,破天荒(ある意味強引で無茶苦茶)なもの(^^ゞ 平家に仕えながらも源氏の再興を願う実盛を,仁左衛門丈が好演していました.赤面の?尾役には弥十郎丈でしたが,まだちょっと悪役に徹し切れてないというか…左團次丈と比べるのも酷な話ですが.

二幕目は襲名披露のお約束「口上」.
幹部俳優が列座して口上を述べるこの華やかさは一種独特で,襲名披露ならではのもの.富十郎丈,二代目錦之助を紹介するあいさつ,微妙に間違えてたけど,お疲れだったんでしょうか?

食事を挟んだ後,三幕目は「双蝶々曲輪日記 角力場」.
二代目錦之助が放駒長吉と与五郎の二役を演じます.早変わりも見所.素人相撲上がりで米屋の丁稚風情の抜けない長吉と典型的な「つっころばし」(お人好しのボンボン)である商家の若旦那与五郎を上手に演じ分けていました.特に与五郎はぴったりの役どころではないでしょうか? 富十郎丈の濡髪は関取の風格がよく出ており,さすがです.しかし,出では腰を黒子に支えてもらってたり,やっぱりお疲れなんでしょうか?まだまだ長いですよ,今月は.そういえば,子供の黒子が今回出てましたね.初めて見ましたよ.

四幕目は「魚屋宗五郎」.
酒癖が悪く,飲むと酒乱になる魚屋の宗五郎,金比羅様に願をかけてまで酒断ちしてまじめに働いていましたが,妾奉公に出した妹がまさかの手打ちとなり,悲しみのあまり断っていた酒を飲んで大暴れするというストーリー.非常に良くできたお芝居で,作者の河竹黙阿弥の七五調の台詞もあいまって,ノリの良いお芝居になっています.
前回は当代の松緑の襲名披露公演で観ましたが,その時の配役は宗五郎に三津五郎丈,三吉に松緑,おなぎに菊之助,磯部主計に新之助(現海老蔵).今回は宗五郎に勘三郎丈,三吉に勘太郎,おなぎに七之助,磯部主計は錦之助という配役でした.さすが十八代目.江戸歌舞伎をやらせると本当にうまいですね.三津五郎上の宗五郎も良かったですが,勘三郎丈と比べてしまうとなんとなくお上品な宗五郎だったような気がします.三吉も難しい役回りですが,勘太郎はよく頑張っていたと思います.口跡といい所作といい,だんだんお父さんに似てきましたね.七之助,きれいだけどあと一歩かな.まあ,若女形では菊之助が抜きん出てる気がしますけど.

今回の襲名は一昨年の勘三郎のような,いわゆる「大名跡」ではないです.でも,大名跡だけでは歌舞伎は成り立たないわけで,いろいろな家系にいろいろな名役者が輩出してこそ,歌舞伎もより隆盛するわけで,新・錦之助丈には今後とも頑張っていただきたいと思います.

来月は歌舞伎座は「團菊祭」,新橋演舞場の昼の部は吉右衛門の「鬼平犯科帳」,どっちも観たい気がします.そういえば,七月の歌舞伎座は「NINAGAWA十二夜」の再演なんですね.初演の際には観ていないし,そちらも観てみたいなぁ…(笑)

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